さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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趣味について④ ~YAHOOオークション~

 

よしをです。

老松町のA店、B店を中心に、骨董蒐集をすすめました。

B店からは、同じサイズの小皿(1.5万円程度)を月1枚のペースで集めたり、

ボーナスがでると、A店からは10~20万円程度の徳利や、東南アジアの

小品などを求めました。

骨董にはストーリーがあります。

たとえば、ベトナムで15~17世紀につくられた陶器は、

おもに中国への輸出品であり、沈没船から数多く見つかること、

A店から譲ってもらったベトナム青磁の小椀(また、ぐい吞み!)は、

「見込みのカセ(経年などで釉薬が白濁した状態)は、300年以上、海水に漬かっていた影響で…」といった具合です。

骨董店では、蘊蓄について話を聞くのも、蒐集のひとつの楽しみでした。

 

李朝の酒器(ぐい吞み)についてはほとんど気に入った作品がなく、

欲しい欲しい病が嵩じて、焦る気持ちが強くなってきました。

ぐい吞みの理想のサイズは5~8センチ程度ですが、李朝にはなかなか

ぴったりのサイズがありません。

当地では、酒は木碗か、湯呑のような大ぶりの器で飲んでいたようで、

以前お話ししたように、骨董愛好家は、サイズの合う化粧用や薬湯用の器を、

酒器に「見立てて」使い、これが風雅、侘びさびであるという、

変態的な楽しみ方をしているわけです。

 

なかなかよい品に巡り合うことができず、わたしは禁断のYAHOOオークションに

手を染めてしまうことになります。

A店のオーナーからは、「くれぐれもオークションでは買わないように」と、

くぎを刺されていました。

骨董は、「実際に目で見て、可能であれば手で触れて、納得して求めるべき」だと

いうのです。

わたしも、骨董は手に入れるまでのプロセスが大事(楽しみ)なのであって、

オークションサイトで安易に入手するのは、邪道であると思っていましたが、

欲しい欲しい病には、逆らうことができませんでした。

また、うまく落札できれば、非常に安価で入手することができるのです。

本物であれば、ですが…。

 

オークションで手に入れた品を眺めて、悦に入っていたのですが、

あるとき、最初に落札した白磁のぐい吞みをA店のオーナーに見せました。

結果は、明らかな贋物でした。

「質感や高台の形状、全体的な雰囲気、すべてが違う」

それまで、一体何点買ったことでしょう…。

ほとんどが安く落札したものなので、金額は大したこともありませんが、

観察眼もなく、無軌道に買い進めたことについて…。

自己嫌悪に陥りました。

わたしは原点に帰り、ネットでは買わないことを心に決めました。

 

骨董店では、他所から入手した品を鑑定することは本来やらないそうですが、

見かねたA店のオーナーから、

「ほかにも怪しい品があれば、見てあげる」といっていただきました。

しかし、贋物を堂々と持ち込んだことについて、恥ずかしい気持ちがおこり、

A店への足は遠のいてしまいました。

ネットオークションに足を踏み入れたばかりに、

わたしは大きなものを失う結果になりました。

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。