趣味について⑨ ~骨董オークション~
よしをです。
海千山千の骨董業界ですが、
信頼性の高い骨董オークションも、いくつかあります。
ご紹介するのは、「古裂會(こぎれ・かい)」という京都に本部を置く、
オークションです。
開催100回を超える老舗オークションで、
個人でも自由に参加できます。
入会すると、分厚い出品リストカタログが送られてきます。
カタログは、初回のみ有料で、一度入札に参加すると、
落札しなくても、以後はオークション開催ごとに無料で送ってくれます。
冊子をみるだけでも、楽しいものです。
国内外の絵画、陶磁器、宗教美術、文房具、調度品など、
古今東西、ほぼ全ての地域・分野をカバーしています。
わたしが一番驚いたのは、
キリシタンの踏み絵(木製)が出品されていたことです。
こういう怨念のこもった古物を、
一体どんな人が買うのかと不思議に思いましたが、
しっかり落札されていました。
(次号のカタログに、落札結果が発表されるのです)
古裂會では、入札前に下見会というのがあって、
事前に作品を見学することもできます。
あとは、欲しい作品に値段をつけて、入札参加するだけ。
ドキドキして結果を待ちますが、
落札できればそれはよし。
はずれた場合でも、落札価格をいちいちチェックして、
次回の入札の作戦を練るなど、別の楽しみがあります。
会の規定では、「真贋の判断は自己責任で」、とされていますので、
鑑定書などはつきません。
しかし、あくまでも個人的な印象ですが、
古裂會の出品は、間違い(贋作)が少ないと感じます。
わたしが実際に落札した、
祥瑞(しょんずい。明時代末17世紀の藍色の染付)の杯を、
専門家に鑑定してもらう機会がありました。
中国の陶磁器は精巧な贋作が多いので、心配でしたが、
間違いのない作品であると、お墨付きをいただき、安心しました。
古裂會では、わたしは、祥瑞のほかに、チベットの仏教経典(一部)、
ジャイナ教の神像の2点を落札しています。
もし興味があれば、入札参加だけでもいかがですか?
うまくいけば、名品が破格値で落札できるかもしれませんよ。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。