さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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貧困は遺伝する

よしをです。

 

 

昔のテレビ朝日系列のネット番組で、「目撃ドキュン!」という

バラエティ番組がありました。

生き別れの親子の対面コーナーなど、

不幸な貧困家庭のドキュメントを紹介する内容で、

「目撃ドキュンに出演するような人」という意味で、

DQN(ドキュン)というネットスラングの元になった番組でもあります。

 

番組の出演者は、

母親が夫のDVに耐えられず離婚してシングルマザーに、

その娘が、やはり同じように、

夫のDVが原因で、子連れ離婚、といった境遇です。

自宅でこの番組を観ていた母が、

「なんで、こうなることがわからないかね」、

と嘆いていたことを記憶しています。

 

かれらとて、勿論、幸せになるために結婚し、子どもをもつのです。

夫も最初から暴力的ではなかったと思います。

しかし、生活の厳しさから気持ちが荒れ、家庭は一直線に崩壊していく。

他人からみれば必然の結果でも、

残念ながら、かれらには、こうなることがわからないんです。

わからないから、こうなるのです。

 

理由は、「まともな教育」を受けていないからです。

 

細野豪志氏の「生活保護家庭の子どもに進学の機会を」という

主張に対して、

反論するコラムが、ネット上に発信され、反響を呼びました。

 

タイトルは、「貧乏人のバカ息子は大学へ進学しなくていい」。

コラム主は医師だそうで、主張は、おおまかに以下のような内容です。

 

「優秀な子が、貧困のために大学進学できないのは、ごく少数」、

「頭の悪い子が、貧困のために大学進学できないのが大多数」

「学力に関係なく、給付型奨学金や無償化を適用するのは税金の無駄」

「学力選抜された優秀な者だけに、大学進学を公的に援助すべき」

 

その主張内容については、ある程度の理解はできます。

ただし、コラム主は、おもに公金(税金)の使い道など、

経済的な視点を中心に、若者の進学の是非を語っているので、

この点については、わたしはやや違和感を覚えます。

 

わたしは、貧困状態の若者が、大学進学の先に、

貧困状態を解消するイメージをもっているのかどうか、

人生設計の具体策を持ち合わせているかどうか、

という点に疑問を感じます。

それには、かれらが、「まともな教育」を受けているかどうかが、

ポイントになると考えています。

 

わたしが主張する教育とは、学校の勉強ではなく、家庭内教育のことです。

 

わたしは、子どもの頃から、父親から、

「卑怯者になるな」、

「人に迷惑をかけるな」、

「不正行為をはたらくな」、

「困った人を見捨てるな」、

「自分だけが助かりたい、楽をしたい、利益を得たいという考えをするな」、

という教育を受けてきました。

 

これは、今でもわたしの倫理観の根底にある考えで、

父の戒めを思い出して、ときどき弱気になる自分を叱咤激励しています。

息子・Kにも、繰り返し伝えていきたい考えです。

 

「目撃ドキュン」の人たちは、どういう家庭教育を受けてきたのでしょうか?

わたしは、「まともな教育」を受けていない親が、

自分の子どもに、「まともな教育」をすることは難しいと考えています。

 

「どうやって、この経済的苦境から、不正行為をせず、抜け出すか」

「そのために、どんな努力をすべきか」

 

親は子どもに対して、正しい生き方を伝える義務があります。

厳しい言い方になりますが、

失礼ながら、三流大学に入学することで、

経済的苦境から脱出するという結論には、結びつかないと思います。

 

親の無知がすべての元凶です。

非常に残念な事実ですが、

「貧困は遺伝する」とは、そういう意味です。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。