太陽光発電投資の現状
よしをです。
最近、太陽光発電関連の企業倒産が急増しているように思います。
買取価格の段階的な値下げがあり、
投資としての魅力が薄くなったといわれる太陽光発電について、
現在の状況を調べてみました。
いくどか枠組みが変わってきましたが、
現在、太陽光発電は、2つのカテゴリーに分けられていて、
買取価格(@1KWhあたり)も、段階的に料金改定されています。
①出力10KWh以下 42円⇒28円 (10年間買取保証)
②出力10KWh以上 43円⇒28円 (20年間買取保証)
※(2012年⇒2019年の金額の変遷)
…買取価格は、半値近くまで下がっています。
一方で、太陽光発電システムの導入費用は、
1KW@60~70万円といわれていましたが、
最近では、@30万円を切る商品も出てきているようです。
つまり、300,000÷28≒10700時間で、初期費用を回収できる計算です。
国内の日照時間は、年間2000時間前後といわれているので、
順調にいけば、
10720÷2000≒(5.4年)で、初期投資は回収完了という計算です。
(ちなみに、@70万円の場合、約12年になります)
また、これは土地が自己所有の場合のシミュレーションであり、
土地から入手する場合は、土地代を勘案しなければなりません。
ソーラーシステムの有効稼働期間は20年程度といわれています。
販売業者は、太陽光発電は、一度取り付けてしまうと、
あとのメンテナンスは、一切不要だといいますが、
これを額面通り、受け取っていいのでしょうか?
複数の不動産会社に聞いたところ、
太陽光発電システムには、結構、トラブルが多いといいます。
それは、品質の問題や、パネルの汚れ、
取り付け不良などが原因として挙げられるようです。
実際、上記の、@30万円の中国製のソーラーパネルに、
メンテナンスフリーの信頼性があるのかどうか、怪しいです(汗)。
また、空き地に、野立てのシステムを設置する場合は、
雑草刈りや、パネルの掃除が必要なのではないかと想像します。
さらに、先日来の水害や台風など、
自然災害によるシステムのダメージも、考慮しなければなりません。
水没するか、強風でパネルが飛んでしまえば、ジ・エンドです。
もうひとつの不確定要素は、
買取保証時期(10年もしくは20年)を過ぎると、
発電した電力を、買ってもらえるかどうか、という疑問です。
結論から言えば、しばらくは、買ってもらえます。
ただし、料金は、11年目(21年目)からは@11円へと、大幅ダウンです。
11年目以降、電力会社がいつまで買取を続けてくれるのか、
おそらく…、決まっていません。
現在も、太陽光発電投資をすすめる不動産会社がありますが、
リスクを含めて、総合的に考慮すると、
これから土地を仕入れて、
新規に機器を設置して発電事業をスタートするのは、
あまりメリットがないと思います。
(2012年度の買取金額なら、ゼロから投資する価値はあったと思います)
もし、投資として可能性があるとすれば、中古物件を買うことでしょう。
メリットとしては、
・稼働スタート時の売電料金が適用されるので、電力の買取価格が高い
・購入した瞬間から、収入がある
一方、デメリットとしては、
・機器の経年劣化による故障や、発電能力の低下がある
・買取価格が、稼働11年(21年)以降、急激に下がる(@11円)
・さらに長期的な買取ルールがない
機械のコンディションや周辺環境などを、現地で確認して、納得できれば、
自然現象や故障のリスクを度胸で乗り越えて、
投資する手もあるのではないでしょうか。
機械の当たり外れは大きそうですが…。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。