趣味について⑩ ~はじめの一歩~
よしをです。
同世代もしくは先輩方と、卒サラ後の生きがいの話になると、
大概、趣味の話題になります(あとは病気の話とか)。
わたしの骨董蒐集について知る人から、
聞かれることが多いのが、
「何をきっかけに、始めればいいのか?」、
という質問です。
骨董蒐集には、
ある程度、お金がかかることは避けられないのですが、
手近な入門編として、
「同じサイズの品を揃えたらどうか」、
という提案をするようにしています。
わたしの場合、李朝の陶磁器が蒐集の基本なのですが、
値の張るものの他に、サイズの同じ、小さな皿を集めています。
値段は1枚1.5~2万円程度のもので、
白磁、粉青沙器や鉄絵のもの、バラエティはさまざまです。
決して安くない買い物ですが、
その価値については、値段以上のものがあると考えています。
皆さんの手元に、200年以上前につくられたモノはありますか?
わたしの周りにはありません(骨董品以外には)。
古物に対する個人的な思い入れもありますが、
200~400年前の遺物が、上記の金額で入手できるというのは、
なかなか魅力的ではないかと思うのです。
朝鮮の価値観は、日本人の几帳面さからは程遠いものがあります。
日本の場合は、かなり古い時代であっても、皿を作る際には、
4寸皿、5寸皿といった、全国共通の基準がありますが、
朝鮮においては、職人の手のサイズや、癖が基本になるので、
職人によって、作品のサイズが、まちまちです。
また、かの地では、器物を大切に扱うという感覚が希薄です。
したがって、古くから、相当数の焼き物が作られたはずなのですが、
残存する古物の数自体が限られています。
わたしの場合は、
時代も、作風も違うが、ほぼ同じ大きさの、4寸皿を集めています。
5枚、もしくは10枚、揃えたいと思い、10年ほど、方々で探していますが、
気に入った同サイズの皿は、まだ4枚しかなく…。
前述のように、職人によって、作る皿の大きさが異なるので、
同じサイズの皿を集めることは、かなり難しいのです。
しかし、簡単に集まらないことが、蒐集の面白さではないでしょうか。
時々、気に入った皿を取り出して、ピーナッツなどをのせて、
ビールを一杯。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。