さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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宿題代行業

よしをです。

 

「メルカリ」、「ラクマ」、「ヤフオク!」では、以前から、

子どもの夏休みの自由研究作品や読書感想文(いずれも完成品)が、

出品されていましたが、

ようやく、文科省が対策に動きはじめ、

今年の8月上旬には、これらのネット業者に対して、

出品禁止を要請しています。

 

しかし、このサービスは、すでに、かなり定着しているようで、

「宿題代行サービス」で、ネット検索してみると、

大手サイト以外にも、無数の業者にヒットして、驚かされます。

気になる料金ですが、

 

・読書感想文(3000円から)

・算数・国語ドリル(一冊5000円から)

・自由研究作品(5000円から)

 

緊急依頼の場合、料金が上乗せになるとのこと。

…世も末、という感じです。

 

わたしも子どもの頃、自由研究のテーマを見つけるために、

親に、科学館や博物館などに連れて行ってもらったことがあります。

科学館のお土産コーナーで、

アリの飼育キットを見つけて、母にねだりましたが、

すぐに、自由研究のネタに使う目的であることを見破られ、

買ってもらえませんでした。

 

今はネット社会ですから、

研究のヒントをネットで探すことはあってもいいと思うのですが、

さすがに完成品を買うのはルール違反だと思います。

ましてや、読書感想文の完成品は、ちょっと…。

このような代行サービスを使うのが、どんな親(おそらく)なのか、

わたしは、常識を疑ってしまいます。

 

宿題代行は、ビジネスとしては、わりと単純です。

製作は、すべてネットで依頼すればいいのです。

読書感想文であれば、複数のライターに書かせればいいし、

自由研究(工作や研究)でも、設計図を渡して、作成依頼すればいい。

 

ポイントは、

「いかにも子どもが作ったように、完成グレードを下げる」こと。

 

夏休みの宿題には、流行などありませんから、

業者は、その作品を、毎年使いまわすことができます。

作品の追加は、多少はするでしょうが、楽な商売です。

 

先日亡くなった、さくらももこさんの、「ちびまる子ちゃん」に、

このような、夏休みのエピソードがありました。

(たまたま見る機会があったのです)

 

まる子は、

夏休みの終わりが近づいても、宿題をほとんどやっていません。

家族は心配して、何度も、まる子に尋ねますが、

「宿題は終わった」と嘘をつきます。

夏休みの最後の日、近くの公園で友だちと遊んでいると、

クラスのバカ(山田)が、宿題をまったくやっていないことを吹聴し、

まる子も、山田もやっていないなら、

自分もやらなくても、と言い聞かせます。

しかし、帰宅したその夜、

ついに、まる子は宿題をやっていないことを、家族に泣いて告白し、

その晩は、家族全員が手分けして、まる子の宿題を手伝う、という内容です。

 

わたしには信じられません…。

わたしの両親は、絶対に手伝ってくれませんでした。

自力で宿題を完成させることは、わが家では常識でした。

 

一度、業者に依頼して、満足度(子どもらしさがポイント)が高ければ、

愚かな親たちは、以後は毎年、読書感想文や工作を注文することになります。

親にとっても、子どもにとっても、宿題代行は麻薬なのです。

金で解決することを学習した子どもが、これから、どう育つのか。

わたしは、恐怖すら感じます。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。