まるでなってない、日本の空港行政②
よしをです。
今回も、引き続き、国内空港について、お話しします。
あるサイトで、「いらない地方空港ランキング」なるものが、
公開されていました。
ラインナップにあがっていたのは、順不同で、
静岡、茨城、神戸、大館能代、北九州、丘珠、秋田、松本、
山形、庄内、石見、広島西…
この狭い国土の日本で、国内の飛行場は100を超えるという異常さです。
たとえば、福岡県には、交通アクセスのいい福岡空港があるのに、
近郊には、北九州と佐賀の2空港があります。
さらに、東北では、
という具合に、経済性を無視したように、空港が乱立しています。
しかも、これらの空港は、
国内便については、新幹線とも競合しているのです。
指摘しています。
といった具合です。
思わず、ため息がでそうになりますが、
問題は、できてしまったローカル空港を、
今後どうしていくか、考えなければならないということです。
現在、ほとんどの地方空港が、赤字であるといわれています。
地方は、今後ますます人口が減少します。
国内需要の伸びは、ほとんど期待できませんから、
このまま座視していれば、さらに収支が悪化すると予想できます。
空港の活性化のために、
LCCを誘致するという対処が、すぐに思い浮かびます。
しかし、せっかく誘致したLCC便が、
すぐに撤退してしまうという例が、非常に多いのです。
当たり前の話ですが、誘致をするのがゴールではなく、
LCC側に、収益が出るかどうか、需要があるかどうかが、
ポイントなのです。
ほかには、貨物専門空港として、存続する選択もあるかもしれません。
しかし、物流拠点として機能するためには、周辺の道路事情や、
何よりも、首都圏や関西圏への陸送距離が重要です。
中央リニア新幹線が開通すれば、
品川~名古屋が45分で、移動可能になります。
まだルートも確定していませんが、新大阪まで延長すれば、
品川~新大阪は、60分です。
伊丹空港のドル箱路線は、東京(羽田)行ですが、
リニアが完成すれば、完全に競合負けです。
そうなった場合、伊丹は、どんな将来を選択するのでしょうか。
早晩、どこかのタイミングで、閉鎖する地方空港が出てくるでしょう。
閉鎖後の活用について、真剣に考える時期がきていると感じます。