モニター商品の転売
よしをです。
先日、ある有名食品メーカーの部長から、このような話を聞きました。
「ウチの健康食品が、ネットで転売されていて、困っている」。
様々な商品が、ネットで転売されています。
以前、悪例として、夏休みの宿題代行を紹介しました。
商品の転売は、今どき珍しい話でもないはずなのですが、
「そういうことじゃないんです」、と部長氏。
転売されている商品は、モニター商品を横流ししたものだというのです。
モニター商品とは、食品や、化粧品など、通販会社がおこなっている、
「お試し60日分」などの、無料サンプルのことです。
試しに、メルカリを検索してみましたが、出るわ出るわ。
企業名は伏せますが、
ダイエットサプリ、しじみエキス、青汁、ビタミン剤、グルコサミン、
元は無料サンプルだと思われる商品が、無数に出てきます。
想像するに、
これらの転売は、小遣い稼ぎだけではなく、
生計の一部を賄っている家庭があるのだと思います。
たとえば、4人家族として、
100社(件)×4人=400件
転売価格を1000円として、1000円×400=40万円
転売価格が2000円なら、2000円×400=80万円
結構な金額になります。
ちなみに、
部長氏の会社の商品は、2000円程度で転売されているといいます。
この会社では、無料サンプルのアイテムが10程度あり、
個人が、すべてのアイテムに、サンプルを申し込むことも可能です。
クレーマーなどに対しては、ブラックリストを作って対応しているそうですが、
転売目的のサンプル申し込みについては、
「別のメーカーとも共同しなくてはならず、現実的に特定が難しい」、
とのことでした。
無料サンプルを転売する行為は、犯罪ではないにしても、
倫理的に後ろめたさを感じないものなのでしょうか?
わたしは、
ネット社会は、人の倫理観を、低下させる効果があるのではないか、と
最近、考え始めています。
ネット社会は、利便性と引き換えに、
フェイクニュースや、意見の異なる人への罵詈雑言や精神的な攻撃、
ネット詐欺や、ユーチューバ―のような退廃的な若者を生み出すなど、
今までになかった、犯罪や社会の退廃を招いています。
サンプル転売という行為も、インターネットがなければ成立しません。
ネット空間と、どのように付き合っていくべきか、課題はたくさんあります。
どれも、頭の痛い問題です。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。