タワーマンションと子供の成育
よしをです。
ネットで偶然見つけた、ある家庭教師の投稿です。
かれは、多くの子どもを教えてきた、経験豊富なプロ家庭教師ですが、
自らの経験で、
「タワーマンションの上層階に住む子どもは、成績が伸びない」、という
衝撃的な事実を知りました。
子どもをもつ親としては、大変気になるレポートです。
もっとも、ウチにはタワーマンションに入れるような経済力はないので、
将来にわたっても、関係はないんですが…(汗)。
タワーマンション上層階の特徴は、
- 窓が開かず、自然の風が入らない
- 室温は、一年中、エアコンで調整している
- ガスコンロがなく、IHヒーターが導入されている
- 室外の自然の音は、ほとんど聞こえない
このような人工的な環境で、子どもの心身にどういう影響があるかといえば、
- 人工的な室温調整で、温度変化の刺激を受けないため、逆に集中できない
- 自然現象の変化を受けないので、いろんな事象に興味をもたなくなる
- 外出するのが億劫になる
子どもは、体験したこと、見たことをイメージとして蓄積し、
それが、学習内容と結びつくことによって、解答を導き出すといいます。
したがって、子どもにとって、
自分の世界を広げることは、最も重要なトレーニングです。
しかし、タワーマンションに住む、火を見たことのない子どもや、
外出をしたがらない、土に触れることの少ない子どもたちは、
自然から受ける経験を、イメージとして蓄積する力が弱いといえるのです。
プロ家庭教師は、さらに実例をあげています。
ある子ども(A君)は、
公園で砂を集めたり、バケツに水を入れる、といった実体験が、
ほとんどありませんでした。
A君は、単純な足し引き計算はできるが、文章問題が、全然できません。
A君が、問題への理解が浅い理由について、家庭教師は、
算数を、数を数えるための目的として理解していたのではなく、
純粋に記号として理解していたのだ、
と、結論づけています。
東京大学医学部の織田教授は、
登校拒否や、ほかの子どもと仲良くできないなどの、
問題行動をおこす子どもは、
1~5階に住む幼稚園児では3%にすぎなかったのが、
14階以上に住む園児では36%にのぼるという報告をしています。
この点について、織田教授は、
「高層階での生活が、幼児の基本的生活習慣の自立を遅らせる一因になっている」、とコメントしており、家庭教師の見解と同じものを感じます。
一方で、知能テストの結果によると、
高層階に住む幼児の方が、
低層階に住む園児より、圧倒的に高い点数をとる、というデータを示しています。
部屋での滞在時間が長くなり、
子どもの教育に力が入った結果だといいますが…。
成績については、正反対の分析。
正反対なデータを示されると、もう少し調べてみたくなりますね。
機会があれば、別のレポートも探してみましょう。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。