養蜂の世界
よしをです。
最近では、都市養蜂といって、
都会や市街地で養蜂をしているというニュースも耳にしますが、
話題づくりにはなっても、条例による規制などもあり、
ビジネスとして拡大していくことについては限界がありそうです。
わたしは、幼少の頃から昆虫に興味があり、
養蜂についても、漠然とした憧れのようなものがありました。
そこで、今回は、養蜂の現状についてリサーチしてみました。
趣味の世界は別として、
商業養蜂には、大きく2つの種類があることがわかりました。
①移動養蜂
花や農作物の受粉の時期にあわせて、全国各地を移動する養蜂。
ハチミツの収穫自体より、
農家からの受粉代を収入源にしているようです。
昆虫を媒介して、作物に受粉させることを、 ポリネーションといいます。
イチゴ、ナス、メロン、スイカ、サクランボ、レンゲ、リンゴ、ナシ、
キュウリ、ピーマン、カボチャ…。
ミツバチが活躍する場所は、たくさんあります。
なお、ポリネーションには、
ミツバチだけでなく、マルハナバチが使われるケースもあるそうです。
②定住養蜂
農場などに定着して、ハチミツを収穫する養蜂。
アカシアやレンゲなど、特定の花の蜜で生育させる。
昔、田舎の田植え前のたんぼに行くと、
一面がレンゲ畑になっていて、
ミツバチが飛び交っていた風景を思い出しました。
養蜂に使われるのは、おもに西洋ミツバチです。
ハチミツを効率よく収穫するために、品種改良された種類です。
また、日本固有のミツバチ(日本ミツバチ)も養蜂に使われていますが、
本来、野生種なので、収穫効率は低めで、飼育も難しいということです。
しかし、ハチミツの値段については、
日本ミツバチのほうが圧倒的に高価で、
1キロで1~2万円にもなるそうです。
それだけ、希少価値があるということでしょう。
養蜂を始めるための必要な資金ですが、
西洋ミツバチの場合、種蜂といわれる群の購入や、
巣箱やハチミツを収穫する道具など、一式で20万円程度が必要です。
これは、巣箱1個の費用ですから、
ビジネスとして展開するとなると、10~20個所有するケースが多いようで、
200~400万円が必要になる計算です。
当初の予算としては、
予備費も含めて、500万円以上、準備しておいたほうがよさそうです。
養蜂のリスクは、気候や、最近とくに問題視されている、
ミツバチの大量失踪などがあります。
生き物相手ですから、病気の心配もあります。
ハチは、集団生活ですので、
病気はあっという間に、巣じゅうに広がります。
養蜂ビジネスは、特殊なノウハウも必要で、
充分な情報ではありませんが、費用対効果の面でも、
なかなか厳しいということでした。
ビジネスというよりも、
「ミツバチが好きでやっている」という養蜂家が、多いように思います。
ミツバチの天敵は、スズメバチです。
スズメバチは、ハチミツを狙い、幼虫を襲って捕食します。
西洋ミツバチは、スズメバチには全く無力です。
数匹~10匹程度のスズメバチに襲われるだけで、
巣が数時間のうちに全滅してしまうこともあるといいます。
スズメバチが侵入しないように、
巣箱を工夫するなどの方策もあるようですが、
結局は、養蜂家が見つけて、直接、退治するしか方法はありません。
しかし、日本ミツバチは、在来種だけあって、
スズメバチに対抗する術をもっています。
その戦法は、無数のミツバチがスズメバチを取り囲んで、
体を震わせ、50度近い高温で、蒸し殺すというのです。
もちろん、ミツバチのほうも、ほとんどが高熱で死んでしまうのですが、
スズメバチよりも、わずかに熱に対する耐性が強いため、
蒸し殺すことができるのだそうです。
わたしは、以前、NHKの番組で、
日本ミツバチの戦う姿をみて、感動をおぼえました。
奥深い話もたくさんありそうな、養蜂の世界。
ミツバチ養殖に夢中になる人の気持ちがわかる気がしました。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。