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江戸時代の大食い競争

 

よしをです。

 

江戸時代、泰平の世の中になり、さまざまな娯楽が生まれました。

そのなかに、現代のテレビ番組でも放送されている、

「大食い大会」がおこなわれていたことが、記録されています。

大会の様子や、ランキングが出版されると、

ベストセラーになるくらいの、当時の大人気レクレーションでした。

 

以前、古物商で発見して、その場で求めた、

江戸時代の大食い大会のランキング表(冊子)が手元にあります。

 

わたしの所有する冊子は、

1817年(文化14年)の大食い大会を記したもので、

●会場は江戸・両国橋の万八楼。

●参加者は、職人や農民、武士など身分はさまざま。

●部門は、菓子の部、飯の部、蕎麦の部、鰻の部、酒の部。

といったデータが、記録されています。

 

たとえば、菓子の部では、

 

(神田在住の勘右エ門 56歳)

饅頭50個、ようかん7棹、薄皮餅30個

 

(八丁堀在住の清兵衛 65歳)

饅頭30個、鶯餅80個、松風せんべい30枚、たくわん5本

 

(麹町在住の彦四郎 28歳)

饅頭50個、餅100個

 

(胸やけが…)。

 

万八楼の大会のほかにも、

各地で、大食い大会が盛んにおこなわれたようです。

なかには、醤油飲み大会というのもありました。

 

塩分の急激な摂取は、死につながります。

いわゆる高ナトリウム血症という症状で、

細胞内脱水がおこり、脳にダメージを与えます。

数時間内に、頭痛、けいれん、高熱などの症状から、

やがて意識障害をおこします。

体重60キロの人であれば、塩180グラムが致死量となるそうで、

戦前には、徴兵逃れのために大量に醤油を飲んだ人もいたそうです。

醤油であれば、ちょうど1リットルが致死量になるようです。

 

ほかの文献では、

酒飲み大会についての興味深い記載もありました。

1升入りの酒杯を4杯飲みほしたあと、謡いをうたってから、

「これにて、ご免」と、礼儀正しく挨拶して去った藩士のエピソードや、

呉服屋の主人が、8升1合を飲んだあと、

「腹が減った」と、ごはんを3杯食べたなど、

面白い話も伝わっていますが、ここまでくると、ちょっと眉唾で…。

 

江戸時代の人々も、いろんな娯楽産業を開発していて、

大食い大会においては、興行、出版など、

さまざまなビジネスを生みだしていることがわかります。

古文献からは、なかなか面白い発見ができて、楽しいです。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。