悲報 高輪ゲートウェイ
よしをです。
JR山手線の品川~田町駅の間にできる新駅の名前が、
「高輪ゲートウェイ」に決まったそうです。
思わず、ため息が出ます。
以前、ひらがな地名についてコメントしましたが、
わたしは、これとまったく同じ感想を持ちました。
JR東日本は、新駅の駅名を一般公募していました。
6万件の応募のなかで、一番多かったのは、「高輪」、
次いで、「芝浦」、「芝浜」、「新品川」、「泉岳寺」の順だったそうです。
この中で、「新品川」は、ちょっと無機質なので、
個人的な好みからは外れますが、正直、わたしは、どれもよかったと思います。
全部、漢字の名前ですから。
「高輪ゲートウェイ」は、多いほうから130位でした。
一般公募に、何の意味があったのでしょうか…。
JR東日本社内の選定委員会で検討した結果、
この地域は、古くから街道が通い、江戸の玄関口として賑わっていたことや、
これから、国際交流の拠点を目指すことなどから、
「ゲートウェイ」を選んだというのですが…。
東京オリンピックの前の4月に、駅が完成する見込みだということですが、
いかにも、団塊世代の加齢臭たっぷりの命名に思え、正直ウンザリします。
以前から、訴えていますが、
カタカナやひらがな地名は、文化の破壊行為です。
鉄道の駅の名前も同じです。
ただし、最近できた鉄道新線に、横文字名前の駅名がつけられるのは、
時代の流れというか、仕方ないと思っているのですが、
日本の鉄道路線の「老舗」であり、漢字で統一されている、山手線の駅名に、
なぜ、わざわざ、カタカナ表記の駅名をつけるのか、理解に苦しみます。
高輪の地名の由来は、戦国時代の軍記物語のなかに、
「高縄原(たかなわはら)」と記されていることに由来する、といいます。
高縄とは、高縄手道の略語で、高台にあるまっすぐな道を意味します。
丘陵の中心部を走る二本榎通りが、
あたかも高いところに貼った縄のようにみえたので、
そのような土地の命名がされた、と伝えられています(Wikipedia参照)。
「高輪」という地名に込められた、古人がみた関東平野の原風景と、
「ゲートウェイ」という、無機質な和製英語を組み合わせた命名は、
まるで、自宅の壁にペンキで落書きされたようなグロテスクさを覚えます。
ネットでの感想も、
「まるで、バブル時代の古いセンス」
「命名センスが人身事故級」
「高輪じゃ、だめなのか?」
「趣味の悪さに笑うしかない」
など、すでに悪評が流布し始めています。
世の中には、まともな感覚の持ち主が多いようで、少し安心しましたが、
一旦命名してしまうと、名前を変えることは難しいだろうと思います。
またひとつ、バブルの亡霊のような、負のレガシーが増えてしまいました。
残念でなりません。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。