昭和の恋愛哲学
よしをです。
デートを経験した大学生の割合は、男子で71.8%、女子で69.3%と、
過去40年で、最低だったということが、
日本教育協会が、2017年に実施した全国調査でわかりました。
男女とも、30%が、デートの経験すらないとは、
驚きを通り越して、ため息がでてきます。
これでは、日本の少子化は避けようもないですね。
キスや性体験も、2005年をピークに減少傾向が続いているそうで、
性に消極的な若者の草食化が、着実にすすんでいるようです。
とくに、男子の、いわゆる草食化現象は気になります。
「(恋愛によって)相手に束縛されたくない」
「コミュニケーションツールの発達により、生身の人間との触れ合いは好まない」
「(恋愛以外の)リクレーションがたくさんある」
「時間がもったいない」
いやいや、本当は違うはずです。
性欲は人間としての根本的な欲望だし、
自分のDNAを残したいとか、所有欲などの原始的な欲求は、
人間ならば、誰にでも自然にあります。
単純に、ルックスのいい女子と一緒にいることで自尊心が保たれるなど、
恋愛や交際に前向きな考え方の若い男子は、実は大勢いるはずです。
憧れはあるけど、踏み出せない。
これは、心の問題だけではなく、経済的な問題があるともいわれます。
大学生は、女性との交際もできないほど、経済的に貧しくなっているといいます。
大学生が受け取る仕送りから、
家賃などの必要経費を差し引いた、可処分所得は、
過去20年あまりで、75000円から30000円弱へと、
60%以上も下がってしまいました。
しかし、昔だって、大学生は貧しかったし、
アルバイトをして、なんとかデート代ぐらいは稼いでいました。
わたしも、大学の4年間、下宿生でしたが、仕送りだけでは生活できず、
中学受験から高校受験まで、ひとりの男子生徒に、
みっちり4年間、家庭教師として教えていました。
そうやって、友だちとの旅行や、デート代を工面していたものです。
コンパ用にスーツを買ったり、サーフボードを買ったり…。
まわりも、皆、そんな状態でした。
男子学生たちは、女の子にモテたい一心で、無理をしていました。
現在は、20~30年前の昔と比べても、物価は、ほとんど上がっていないし、
アルバイトの時間給もあがっていますから、アルバイトによって、
もっと、遊興費に使うお金は増えていいだろうと思うのです。
30年前にはなかった携帯電話は、今や学生にとっても、必需品であり、
可処分所得を圧縮する、大きな原因であるといわれていますが…。
あるブログで、現代の若者の恋愛事情に関して、
「今の若者は忍耐力がないといわれるが、
今は豊かになって、何でも手に入れられるし、
恋愛のように、苦労しなければ得られないものには、
興味そのものを失くしてしまった」
という主張を、発見しました。
こんなのは、ただの負け惜しみです。
世の中に、モノは溢れていても、
お金のないきみたちには、ほとんど手にできないが、
恋愛は、苦労すれば、手に入れられるのです。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。