さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

起業とか資格とか。趣味や思い出話など いろいろランダムに

盆栽泥棒

 

よしをです。

 

わたしの、ささやかな趣味のひとつが盆栽です。

といっても、大したものはありません。

いわゆる小品といわれる、樹高15センチ以内の盆栽を所有していますが、

枯らしてしまった盆栽も多く、手元にあるのは、黒松が3つあるばかりです。

 

花や実のなるものや、紅葉を楽しむもの、樹形の面白さを楽しむものなど、

サイズの大小も含めて、盆栽には、いろんな楽しみ方がありますが、

なかでも、松柏といわれる、松(黒松、赤松、五葉松など)、真柏、杜松が、

最高峰だといわれています。

 

黒松の場合、夏には葉切り、冬には古葉とり、秋には給肥、

春には2年ごとの植え替えなど、年間を通じて、いくつかの作業があり、

季節に関わりなく、針金掛けなどで、樹形の維持や改作をおこないます。

 

盆栽の主な産地としては、さいたま市川口市高松市鬼無地区、

栃木県塩谷市や真岡市、愛知県岡崎市などが有名です。

また、高価な盆栽を購入するだけでなく、

時間はかかりますが、種を拾ってきて育てたり、

自生する木を採取することによっても、盆栽を楽しむことができます。

かつては、山中に入り、崖などに自生する、変わった樹形の木を、

無許可で採取する盆栽家も多かったようですが、

最近では、自然保護がうるさくいわれるようになり、

ハンターのような人は、少なくなったようです。

 

盆栽の栽培が盛んな埼玉県で、高価な盆栽の盗難が相次いでいます。

昨年11月には、さいたま市北区の盆栽園から、

2000万円相当の、複数の真柏盆栽が盗難の被害に遭いました。

同一犯かどうかはわかりませんが、

今年1月にも、埼玉県川口市の老舗盆栽園から、

真柏や黒松を狙った盗難事件がありました。

樹齢400年をこえる真柏の名品も含まれていて、

被害総額は数百万円にのぼるのだそうです。

 

盆栽園は、一般に公開されて、出入り自由にしているところが多く、

広い盆栽園では、園主の目が届かないことも多いと思います。

したがって、盗難は、比較的容易だといえますが、

どの鉢が高価なのかは、趣味人にしか、判断できないこともあって、

監視の目も緩みがちになりがちです。

そして、盆栽のマーケットは、

たとえば骨董品と比較しても、はるかに小さく、

販売ルートが限定的なので、盗品の転売が、非常に難しいのです。

 

しかし、世界的な盆栽ブームもあって、

最近になって、急に、盆栽の盗難が目立つようになりました。

監視カメラを設置している盆栽園も、増えましたが、

ほとんど、抑止効果がないようにも思います。

 

犯人像については、2通りが考えられます。

まず、盆栽のコレクターである可能性があります。

しかし、自ら保有したとしても、その作品をコンテストに出したり、

他人に見せることが一切できません。

コレクションとして、表に出さず、そのまま保有したとして、

自分が亡くなったあとには、困った問題がおこるかもしれません。

遺族が、その盆栽を処分する際に、

自業自得とはいえ、

自分が、盆栽の窃盗犯だったことがバレてしまう可能性があるのです。

 

もうひとつは、犯人が、悪徳同業者である可能性です。

盆栽というのは、すべて一点もので、同じものはありませんから、

コンテストに出品するような銘品盆栽を、処分しようとしても、

すぐにわかってしまいます。

しかし、樹形を大胆に変えてしまえば、

盗まれたものかどうか、わからなくなります。

実は、樹形を変化させるのも、盆栽のひとつの楽しみ方なのです。

昨今の盆栽ブームに乗って、

雑誌やイベントなどで、有名な盆栽作家が、枝を切り、曲げるなどして、

大胆な改作をするパフォーマンスが、披露されています。

力量はあるが、心の汚れた盆栽家が、

改作した作品を、転売する可能性はあるだろうと想像します。

 

盆栽は生き物ですから、愛情がなければ、うまく育ちません。

人の目から隠すように扱われたり、

盗品であることを誤魔化すために、無理やり改作されたとすれば、

わたしは、その盆栽が、気の毒でなりません。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。