王朝交代がおこれば皇室は消滅する
よしをです。
日本の皇室の歴史は、神武天皇にはじまることになっていますが、
実在の人物として確認できるのは、
第10代の崇神天皇もしくは、第15代の応神天皇からといわれています。
以後、脈々と男系天皇が継続して、今上天皇に至るとされています。
日本と同じような王政国家では、例外なく、王朝交代がおこなわれています。
現在まで続く王政国家のうち、たとえば、イギリス王朝は、
11世紀のノルマン王朝にはじまり、以後はプランタジネット朝、
ランカスター朝、ヨーク朝、ランカスター朝、ふたたびヨーク朝、
テューダー朝、スチュアート朝、ハノーバー朝、ヴィクトリア朝、
サクス=コヴァーグ・アンド・ゴータ朝から、
現在のウィンザー朝へと、王朝交代がおこなわれ、王位継承されています。
それぞれの王朝交代においては、
王家と血縁関係のない有力貴族が、王位を簒奪したケースや、
男系の後嗣がなく、女系や遠縁の貴族に引き継がれたケースなど、
さまざまな形があります。
ところが、日本においては、
このような王朝交代が、一度もおこなわれないまま、
現在まで途絶することなく、皇位が続いています。
かつて、日本においても、
王朝交代がおこなわれた可能性があるといわれています。
それは、第26代継体天皇のときです。
継体天皇は、15代応神天皇の子孫であり、北陸地方を治めていましたが、
25代武烈天皇に後嗣がいなかったため、
有力豪族の推挙を得て、即位したとされています。
しかし、この不自然にみえる皇位継承は、
天皇家とは無関係な、地方豪族が王位を簒奪して、
新王朝を創始した結果なのではないかともいわれているのです。
南北朝の分裂や、第二次大戦の敗戦も乗り越え、
現代まで天皇制が続いているわけですから、まさに奇跡的です。
今上天皇に男子がおらず、弟殿下に男子がわずかにおひとりという、
現在の皇室の状態は、まさに、皇位継承の危機です。
そこで、女性天皇を支持する動きも出てきました。
現在のルールでは、天皇になれるのは男子だけですが、
古くは、女帝も存在しましたので、制度変更によって、
女帝が誕生することについては、不自然さはないでしょう。
しかし、天皇は、あくまでも男系でなければなりません。
具体的に語られはじめている、愛子天皇案について、
もし、愛子天皇が認められたとしても、
これは天皇制の核心ルールです。
天皇の系譜が女系に代わることは、王朝交代を意味し、
王朝交代がおこると、天皇制ではなくなってしまうからです。
大変不敬なたとえですが、女系天皇を認めるというのであれば、
もし、一般庶民が愛子天皇と結婚し、子どもができれば、
その子は、次代の天皇(つまり女系男子もしくは女子)になります。
この人を、日本人全体が、天皇として認めるかどうかという問題なのです。
継嗣問題については、旧宮家の復活で解決できます。
終戦以前に皇籍を離脱した男系の旧皇族も、数十人いるといわれています。
もし、かれらが、現皇室のプリンセスと婚姻して男子を為せば、
次代の天皇として、多くの日本人の共感を得られるのではないでしょうか。
ちなみに、最近テレビに出演している竹田氏は、女系男子なので、
皇位継承権はありません。
安易な女系天皇論に与することは、皇室の破壊行為であり、
男女平等論は、皇位継承とは無関係な事柄です。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。