さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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プライド的に我慢ギリギリライン

よしをです。

 

コストコドン・キホーテは、

メーカーにとって、最後の手段ともいえる流通機関です。

 

これらの店舗では、顧客が、棚に並んでいる商品を、

自分でカートに入れて、レジで精算するという形態をとっています。

たとえば、コストコの場合、

食品やトイレタリーなどの日用品は、やたらとサイズが大きいのですが、

客は、そのボリュームの大きさと値段を確認して、

お得であれば、買っていきます。

つまり、この店では、値段とボリューム以外に、

商品を差別化する余地が、ほとんどないのです。

 

このことは、メーカー側の利益率に、大きなインパクトを及ぼします。

たとえば、標準価格100円の調味料を、80円に値引きすれば売れますが、

標準価格1000円のビッグサイズの調味料の場合、

800円ではなく、600円にしないと売れません。

つまり、商品のサイズを大きくすると、割引率をさらに大きく下げなければ、

客は、お得感を感じられないのです。

 

一方で、付加価値の高い、電化製品の場合には、別の問題があります。

客が、並んでいる商品をカゴに入れるだけの、

コストコドン・キホーテの販売形態では、

電化製品メーカーは、

自社製品の品質や、省エネ性能や機能性などといった付加価値を、

消費者にアピールすることが難しいのです。

高価格製品を売るためには、他社製品との差別化のために、

販売員が機械を作動させたり、パンフレットで説明する手順が必要ですから、

やはり、対面販売でなければ、製品のよさは伝わりません。

 

たとえば、現在、コストコドン・キホーテで売っているテレビは、

もちろん、国内メーカーの商品もありますが、

多くは、LGやハイセンス、ハイアールといった、

日本市場になかなか参入できない、

韓国や中国、台湾のメーカーが中心です。

 

結局、コストコドン・キホーテで電化製品を買う客は、

その性能ではなく、値段や、ビジュアルで選んでいるといえます。

日本の電機メーカーは、それを充分承知しているので、

コストコドン・キホーテでは、あまり売りたくないと思っているのです。

利益率のほかに、プライド的にも、許せないところでしょう。

 

自家用車の場合、ほとんど国内では販売されていないとはいえ、

もし売っていたとしても、

中国製や韓国製の自動車を選ぶ日本人は、ほとんど皆無でしょう。

(かつて、ヒュンダイは日本市場に参入し、撤退した歴史があります)

 

すなわち、日本人は、自動車であれば、これらの国の製品は買わないが、

電化製品なら、買ってもいいというのが、微妙なギリギリラインかもしれません。

これらの家電メーカーの商品の販売に、実績を残しているコストコは、

家電製品については、メーカーに拘らないという需要を発掘した点で、

戦略勝ちだったといえます。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。