さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

起業とか資格とか。趣味や思い出話など いろいろランダムに

プロ高校野球

よしをです。

 

少子化がすすみ、私立高校の生き残り策の確立は急務です。

生徒を集めるためには、独自の魅力をアップさせることが必要です。

 

入学者を確保する方法として、もっともオーソドックスな方法は、

有名大学への進学率の向上です。

しかし、後発の私立高が、

既存の進学校に伍するために、

優秀な生徒を集めるのは、至難の技です。

高偏差値の生徒は、少数の特待生のなかで勉強するよりも、

全体的にレベルの高い生徒の中で、切磋琢磨することのほうに、

メリットを感じるからです。

 

その意味で、学校経営者が、

スポーツ、とりわけ野球に力をいれるというのは、

ごく自然な流れなのかもしれません。

 

今回、注目するのは、高校野球です。

 

甲子園に出場すれば、新聞やテレビで、タダでPRしてくれるし、

試合はすべてNHKが中継してくれます。

その宣伝効果は抜群です。

 

入学金や授業料が免除される野球特待生は、

学年5人までしか認められませんが、

野球強豪校として地域に認知されれば、

特待生以外にも、力のある野球経験者がどんどん集まります。

私立強豪校の野球部員は、100人以上にもなります。

3学年で100人も抱える部活があるということは、

それだけで、生徒数の「固定数」を、

継続的に確保できるということも、意味しています。

 

「なりふり構わず、甲子園に!」

 

学校経営者が、短絡的に考えるのも、無理からぬことと思います。

 

このところ、夏の高校野球の公立高の出場校は、全国で10校程度です。

昨年は、珍しく、

東北の公立高校が準優勝するという大活躍がありましたが、

優勝校は、結局、甲子園常連の強豪校でした。

2000年以降、公立高の優勝は、2007年の佐賀北高校だけで、

ほかはすべて、私立高校で占められています。

 

日本全体における、私立高校の学校数、生徒数の割合は、

いずれも、25~30%に過ぎませんから、

これが、いかに異常な比率であるか、わかると思います。

 

強豪私立高の選手は、

中学時代から、ボーイズリーグやリトルリーグでの活躍を認められた、

野球エリートで固められています。

公立高校には、特待生制度や県外からの越境入学などはなく、

決められた予算のなか、やりくりしながら活動費を捻出しています。

勝ち目がないのは当然です。

 

高野連は、もちろん、実態を把握していて、

2001年の選抜大会から、21世紀枠を採用しました。

これは、実質的に、公立救済策です。

この特例で、出場した学校のほとんどは、公立高校なのです。

しかし、強豪校との対戦では、

実力の違いから、大差で敗退する試合が多いのが実態で、

一発勝負の真剣勝負において、興がそがれるのも事実です。

 

高野連は、高校野球を、教育の一環として位置付けています。

しかし、プロ化した私立校への対策は充分だとはいえません。

最大の要因は、野球留学生の問題です。

昨今、都会出身の選手で固められた過疎地の私立高が、

上位に進出しています。

今回出場するチームのなかにも、ベンチ入りの選手が、

ほとんど、他府県出身者で占められている学校があります。

 

高校野球には、スポーツ興行としての一面があります。

夏の甲子園では、入場料収入が6~7億円近くにもなります。

入場料が安いので、この程度ですが、

これだけ人気のあるコンテンツなのですから、

いっそ入場料を倍以上に値上げして、

収益を、全国の公立高のスポーツ振興に役立てたらどうかと思います。

 

春、夏ともに、新聞社が主催というのも、硬直化の原因を招いています。

歴史のある大会なので、改革がすすまないのが現状でしょうが…。

 

もうすぐ、夏の大会がはじまります。

広島商業高松商業といった、

古豪の公立高の復活にも期待したいところですが、

わたしのイチ押しは、愛知県代表の誉高校です。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。