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高校野球改革の方向は間違っている

よしをです。

 

高野連は、理事会を開き、
1人の投手が、試合での投球数が、一週間で500球に達した場合は、
それ以上、投げることを認めないという制限を、
92回選抜大会以降、すべての公式試合で実施すると決めました。

プロ野球投手の桑田真澄氏が、
高野連の投球数制限について、苦言を呈しています。

大リーグでは、選手の育成において、
年齢に応じて、一日の上限とすべき投球数のガイドラインが、
科学的根拠に基づいて、設けられていますが、
高野連の改革は、一週間に500球といっても、科学的根拠はなく、
しかも、それは試合における投球数だけを問題にしています。
桑田氏は、投手の投球数は、
レーニングの時点から制限をかけなければ、無意味だというのです。
桑田氏自身が、肘を故障して苦しんだ経験があり、
将来のある若い選手に、
同じような苦しみを味わってほしくないという気持ちが強いことは、
よく理解できます。

わたしの考えは、少し違います。
一部に、プロ化された私立高校があるとはいえ、
大部分の高校(とくに公立高校)には、プロ指導者はいません。
すべての高校が、平等に対応できる制限でなければ、
その制度は、意味がなくなります。
高校野球が部活動である以上、桑田氏が主張する、
メジャーリーグのような投球管理は、現実的に難しいと思うのです。

球数制限によって、優秀な投手が集まりにくい公立高校が、
試合では不利だという話がありますが、
わたしは、そのような近視眼的なことを訴えるつもりはありません。
球数制限をせずとも改革できる、
具体的には、試合における球数を減らせる、
別の方法があると考えているからです。

以前も、話題にしましたが、
高校野球の一番の問題は、飛びすぎるバットです。
1回の攻撃で、5点以上入るような大味な試合が多くなってしまったり、
ホームランが量産するような状況は、
飛びすぎ、芯を外しても長打が生まれる、高反発の金属バットのせいです。
このバットのせいで、投手は球数が増え、危険な打球が増え、
打球が早すぎるため、エラーも増えてしまいます。

投手は、内角に球を投げると、長打が出やすくなるため、
外角中心のピッチングになり、微妙なコースを投げ分ける必要があります。
プロ野球のレベルであれば、
このような高度なテクニックが必要になるかもしれませんが、
高校生のレベルであれば、勢いのある球を内角に投げられれば、
高反発バットであれば、長打になる場合でも、
木製バットか、低反発のバットであれば、芯を外すことができるでしょう。
すなわち、投手は、勝負を早くすることができるはずなのです。

11月のドラフト会議で、名古屋大学の松田亘哲投手が、
ドラゴンズに指名されました。
かれは、もちろん、スポーツ推薦で入学したわけではありません。
しかも、大学入学まで、野球の経験がありませんでしたが、
効果的なトレーニングによって、プロに指名されるまで成長しました。
わたしは、松田投手の成長は、バットにあったと考えています。
大学野球では木製バットを使用しますから、
かれは、はじめから、攻めるピッチングを学べたのだと思います。

もし、木製や低反発バットを導入すれば、
投手が化ける可能性は、高校生においても、ありうると考えています。

ちなみに、今回の高野連改革では、
プロ野球で導入されている、申告敬遠を採用するそうです。

敬遠するようにみせて勝負したり、その逆もありと、
敬遠という作戦には、野球の面白さがあります。
敬遠球を捕逸して、点が入ることもありますし、
投手が、間違ってど真ん中に投げてしまうこともあるでしょう。
その昔、クロマティ選手や、新庄剛志選手が、
敬遠球を打って、サヨナラ試合を演出したこともありますが、
申告敬遠は、野球の面白さを削ぐ改正であり、
わたしは断固反対です。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。