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秋山成勲のヌルヌル事件とテレビ局

よしをです。

秋山成勲は柔道経験者の総合格闘家です。
大阪出身の在日韓国人4世で、
韓国代表としてオリンピック出場を目指していましたが、
のちに日本国籍を取得しました。

秋山選手が一躍、アンチヒーローになったのは、
柔道を引退し、総合格闘技に転向してからのことです。
2006年の大晦日、「HERO’S」における、桜庭和志との戦いは、
戦前から、秋山有利の下馬評でしたが、
結果は、秋山の反則によるノーコンテストでした。

秋山選手は全身にローションのようなものを塗っていて、
体をつかませないようにしていたというのです。
桜庭選手は、試合中に何度も、レフェリーに対して、
「すべるよ!つかめないよ!」、「なんで?すっごいすべるよ!」と、
抗議をしましたが、
レフェリーは試合を止めず、最後は秋山がTKOで勝利しました。

試合後、桜庭選手は猛抗議し、記者会見を開きました。
組技が得意な選手が、
相手をつかめないというのは致命的に不利であり、
レスリングでは、
体に何かを塗ってはいけないのは常識だと語っています。

後日おこなわれた調査で、秋山選手は、試合前に、
アメリカ製のスキンクリームを全身に塗っていたことが判明しました。
しかし、かれがテレビカメラや多くの人の前で、
クリームを塗っていたことから、悪意はないとして、
ノーコンテスト無効試合)という判定が下されました。

当初、秋山選手は、自分が多汗症なので、
汗ですべったのではないかと語りましたが、のちに、
クリームが違反とは知らなかったと、証言を変えています。
当該のスキンクリームは、
乾燥肌の人が使用する商品でした。
おのずと、意図的な細工だったことがわかります。

実は、柔道時代にも、秋山選手は、同様の事件を起こしました。
秋山選手は、柔道着の袖に、洗剤か石鹸のようなものを塗り、
相手に袖をつかませないようにしていたというのです。
それは、2003年の世界柔道選手権大会日本代表決定戦の、
中村兼三選手との一戦でした。
この大会で秋山選手は優勝し、
日本代表として、世界選手権に出場しますが、
各国の対戦相手からも、柔道着が滑るという抗議を受け、
途中で柔道着を交換させられています。

ヌルヌル事件は、主催テレビ局のTBSの問題でもあります。
K-1の流れをくむFEGが立ち上げたイベントが、
「HERO’S」であり、地上波放送は、TBSが独占していました。
TBSとFEGが、
次世代の「HERO’S」のスター候補として秋山選手をもちあげ、
ベテランの桜庭選手を噛ませ犬のように扱ったことが、
秋山選手の不正が生まれる遠因になったと思います。

その後、「すっごいすべるよ!」、「ヌルヌルだよ!」、というフレーズが、
お笑いのネタのように、ネットで使われました。

古くは、大相撲元横綱の曙のデビュー戦が、
紅白歌合戦を、瞬間視聴率で上回ったこともありましたが、
晦日のテレビ番組から、格闘技番組は完全に姿を消しました。

フジテレビでは、6月におこなわれた「RIZIN」の中継で、
那須川天心選手が、ブランコ選手からダウンを奪う
決定的な瞬間に、CMに入るという失態を犯しています。
CMから本編に切り替わったときには、すでに試合が再開して、
那須川選手が2回目のダウンを奪った瞬間でした。

あきらかに、格闘技の「バリュー」が落ちています。