さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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孤独は寒いのです

よしをです。

五代目古今亭志ん生の落語「厩火事」で、
ろくでなしの亭主と、なぜ別れないのかを聞かれたおかみさんが、
「だって寒いんだもん」、と答える場面があります。
よほど、気に入っているフレーズなんだと思いますが、
志ん生は、「風呂敷」でも、同じマクラを入れています。

このエピソードには、志ん生の実体験があります。
関東大震災が発生し、自宅も東京の町も、壊滅状態になったのに、
志ん生は、あいかわらず、飲んだくれていましたが、
自分の羽織を着ている妻のりんに向かって、
「なんで、おれの羽織を着てるんだよ」、と尋ねると、
りんさんは、
「だって、寒いんだもん」、と答えるのです。
(このエピソードは、NHKの「いだてん」でも紹介されたそうです)。

かつては、クリスマスイブや正月に、独りで過ごしたくないといった、
陳腐なきっかけでも、
ガールフレンドや恋人を、探す動機にはなったものです。
しかし、最近の若い人と話をすると、その手の話を聞くことができず、
一年中、通常通りの独身生活を続けていても、
ほとんど、将来への焦りを感じていない人を多く見かけます。
かれらは、自分の周囲の状況にも影響を受けているようです。

2019年の、大手結婚相談所のデータによれば、
独身の男女(20~40代)のうち、恋人がいると答えた男性は30%、
恋人がいると答えた女性が45%という結果になりました。
男女の数字の開きは、多少気になりますが(汗)、
男性の場合、7割の人が、恋人がいないということになります。
さらに調査をすすめて、20代に限定すると、
恋愛経験ゼロの20代男性が40%いるという、
衝撃の結果も出されています。

2019年の生涯未婚率は、男性23.4%、女性14.1%です。
思えば、車にも興味がなく、酒もあまり飲まず、
スマホさえあれば、一日中遊んでいられる人にとって、
他人との濃厚な関りなど、かえってストレスに感じるのでしょう。

昭和生まれのわたしなら、
「だって、寒いんだもん」、と素直に言える女性は、魅力的に感じますが、
平成生まれの若い男子には、
魅力的と受け取る感性が、備わっていないのでしょうか。
人との触れ合いの、温かさというものが、
恋愛経験もない人には、わからないのかもしれません。
ひょっとすると、昨今の暖冬傾向が、
人の温もりを感じない理由かもしれないなどと、考えてしまいます。

中国では、一人っ子政策により、女を妊娠すると堕胎することが横行し、
その結果、中国全土で
2億人以上の、「結婚できない男」がいるそうです。

幸運なことに、日本には、そのような事情はありません。
頑張れ、日本男児


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