さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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ノーサイドを認めない文化

よしをです。
日本では、人の死後は善人も悪人もなく、畏敬の念をもって葬ります。
死後の世界では、誰しも、安らかになるように配慮し、
悪人の墓をあばいたり、鞭打つなどの行為はしません。
人は死ねば、皆神様になるのです。

したがって、この世に恨みを残した人や、悪人であればあるほど、
あるいは、妖怪変化の類いであっても、死後は丁寧に扱われます。
死者を祀ることで、その人が怨霊にならないようにするわけです。

中国の春秋時代
直言清廉で知られた、楚の伍子胥は、
父と兄を楚の平王に殺されて、呉に逃れました。
伍子胥は、呉王に取り立てられ、
ついに、呉の力を借りて、楚をうち破りました、
ところが、平王はすでに没していたため、
伍子胥は、恨みを晴らすために、
平王の墓をあばき、その死体を300回、鞭打ちました。

この、伍子胥の行為が、「死者を鞭打つ」の語源になっています。
中国や朝鮮では、
人間の死体や墓を辱める行為は、一般的なものです。

前漢を乗っ取って、新という王朝を建てた王莽は、
かつて、自分を陥れた漢の哀帝の、祖母と母の墓をあばき、
かれの政敵を、次々に自殺や刑死に追い込み、
埋葬さえも許しませんでした。

南宋末期、女真族王朝の金に対抗した岳飛は、
中国では、異民族と果敢に戦ったことで、英雄視されていますが、
岳飛を謀殺し、金と和平交渉をおこなった、
南宋の宰相の秦檜とその一派は、
現在でも、売国奴の代名詞になっています。
杭州の西湖のほとりに、岳王廟(岳飛の墓)が建立され、
廟の前には、岳飛を陥れた、
秦檜と妻の王氏、張俊、万俊などの、いわゆる5奸族の像が、
縄で縛られ、正座させられています。
5奸族の像には、現在でも、観光客が唾を吐きかけたり、
小便をするという、徹底的な冒涜が続いています。

サイパン島は、太平洋戦争中、激しい戦闘によって、
日本兵と民間人、合わせて、55000人が死亡しました。
島内には、日本人が建立した、1000柱以上の慰霊碑がありますが、
これらの慰霊碑への嫌がらせが、止まらないといいます。
慰霊碑が破壊されたり、落書きされる被害が度々発生し、
噛み終えたガムがはりつけられる被害も、常態化しています。
さらに、日本人を豚にたとえる蔑称や、
尖閣諸島(独島)は中国(韓国)の領土」といった言葉が、
中国語やハングルで書かれる被害も報告されています。
マリアナ政府は、警備員を増員して監視していますが、
中国人や韓国人の観光客が、
慰霊碑に唾を吐きかけたり、投石するといった行為は、
一向に止む気配がありません。

中国では、裏切り者の死体を塩漬けにして、さらし者にし、
見せしめのために、その肉を食すことも、平気でおこないます。
項羽を亡ぼして、劉邦が天下を手中に収めたあと、
漢に反旗を翻した彭越は、
処刑され、遺体は塩づけにされて、その肉が諸侯に振舞われました。

日本文化との違いに唖然となります。
ノーサイド精神を認めない世界に住む人びとと、
われわれは、これからも、交流していかなければならないのです。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。