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資金洗浄の温床

よしをです。
資金洗浄マネーロンダリング)は、
非合法に獲得した金を、合法的に稼いだように見せかけるプロセスです。
そのポイントは、金の流れを追跡されないようにすることであり、
資金洗浄を企む者は、国や行政を欺くために、いろんな手口を考えます。
また、かれらは、税金逃れの手法についても、
さまざまな工夫を凝らしています。
映画「マルサの女」で、脱税をもくろむ経営者に、
1億円当選した宝くじを、1億1000万円で売るという

エピソードがありますが、これなどは、所得税逃れの手法です。

資金洗浄に、不動産取引が使われることがあります。
非合法な手段で得られた汚れた金(現金)で、不動産を購入し、
不動産を担保に、金融機関から融資を受けて、キレイな金に交換します。
あるいは、しばらく保有して、適当な時期に、その不動産を売却します。
もし、売却によって、多少の損失が出たとしても、
汚れた金をキレイな金に換えられるのですから、
この売買は、資金洗浄者にとって、充分に価値があります。

世界中の政治家や富裕層の、資金洗浄や税金逃れに加担した、
いわゆるパナマ文書でも、不動産売買の手口が使われました。
富裕層の資金洗浄で暗躍したコンサル会社は、
顧客にペーパーカンパニーを設立させて、高額な不動産を購入させ、
あるいは、コンサル自らがペーパーカンパニーを設立して、
不動産ファンドに出資を募る手法で、顧客を集めました。

バミューダパナマには、税金がありません(タックスヘイブン)。
そのかわり、LLC(有限責任会社)の開設手数料を徴収し、
外国企業の誘致をおこなっています。
悪徳コンサルや資金洗浄者は、
経済実態のないLLCを通じて、不動産取引をおこない、
資金洗浄とともに、不動産取得税や法人税を節約しています。

日本では、IR(複合型リゾート)と称して、カジノ誘致をすすめています。
マスコミでは、ギャンブル依存の問題に注目が集まっていますが、
カジノにおける資金洗浄や脱税の懸念は、ほとんど語られていません。

カジノでの資金洗浄は、不動産などを介在して迂回せずとも、
ダイレクトにおこなうことが可能です。
たとえば、特定客や身内に大勝ちさせて、
資金をアンダーグラウンドに流すとか、
運営側に還流させる手法があります。
これは、決して杞憂ではなく、
マカオシンガポールのカジノで、
マネーロンダリングが横行しているのは常識です。

収賄の逮捕者が出るなど、もはやいわくつきのIR法案ですが、
2020年代半ばに、カジノを含む複合施設の開業を目指すことに関して、
日本政府に、方針転換する動きはありません。

外国人に観光誘致をするために、カジノが必要なのでしょうか。
そんな施設などなくても、日本には、魅力的な観光資源があります。
個人的には、カジノの是非を語る前に、
私設カジノともいえる、パチンコホールの規制を強化してほしいし、
国会議員が収賄で逮捕されるような状況で、
カジノプロジェクトが国民の賛同を得られるとも思いません。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。