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カササギの鳴く声

よしをです。
カササギは、北半球に広く生息し、
鳥類のなかでも、頭のいい種とされていて、
黒と白、水色の三色の羽に、長い尾をもつ、美しい鳥です。

日本への来歴については、諸説ありますが、
古くは、魏志倭人伝に、「倭にカササギはいない」、という記述があり、
万葉集にも、カササギの歌がないことから、
自然に定着したのではなく、
後年になって、人為的に持ち込まれたという説があります。
日本書紀には、「新羅から鵲が伝来した」、という記述もありますが、
この「鵲」が、カササギを指すかどうかは不明です。

カササギは、
17世紀に、朝鮮半島から九州に持ち込まれた説もあります。
江戸時代には、「朝鮮カラス」、「高麗カラス」、「唐カラス」の別称があり、
大陸からの来歴をうかがわせます。
江戸時代には、九州の一部で生息域が認められたそうですが、
その後は、北陸や東北、北海道まで、生息域が拡大しています。

天の川の西岸に住む機織り名手の織姫と、
東岸に住む牛飼いの彦星が、
織姫の父親である、天帝のすすめで結婚すると、
仲睦まじくするばかりで、仕事をしなくなってしまいました。
怒った天帝は、天の川を隔てて、二人を引き離し、
仕事に励むことを条件に、
一年に一度、七夕の夜に限って再会することを許しました。
七夕になると、織姫が天帝の命を受けたカササギの翼に乗って、
天の川を渡り、彦星と会うことができました。

大伴家持の歌に、
「かささぎの 渡せる橋に おく霜の しろきを見れば 夜ぞ更けにける」
があります。
この歌は、実際にカササギを見て読んだのではなく、
七夕伝説を歌ったものだといわれています。

朝鮮では、
カササギは、「カチカチ」という鳴き声から、「カチ」と呼ばれています。
吉報を伝える縁起のいい鳥とされ、
カササギが家の屋根で鳴くと、うれしい来客があるといわれています。
「カチカチ」という鳴き声は、日本では、「勝ち」を連想させ、
九州でも、縁起がいい鳥だとされています。
もし、日本に人為的に持ち込まれたのであれば、
吉祥を告げるこの鳴き声が、その理由だったかもしれません。

朝鮮の民画のモチーフには、「鵲虎図(じゃっこず)」といって、
虎と一緒に、カササギが描かれています。
わが家にも、鵲虎図が2点あります。
この鳥は、虎の元に、
どんなうれしいニュースを届けに来たのでしょうか。
想像すると楽しくなります。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。