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ボールの感覚

よしをです。
メジャーに行った日本人野球選手が、口々にするのは、
日米のボールの違いです。

世界的に、ボールの規格は統一されています。
規格の幅は、重さ141.7~148.8g、円周22.9~23.5cmの範囲ですが、
日本のプロ野球では、この規格内のもっとも小さいサイズが採用され、
メジャーリーグでは、規格の一番大きいサイズが採用されています。
大きさや重さだけでなく、質感も異なります。
材質はいずれも牛皮なのですが、
メジャーのボールの表面は、日本のものよりもツルツルで滑りやすく、
縫い目の高さも、メジャーのほうが高いのです。
ピッチャーにとって、指先の感覚や、ボールの質感が重要なので、
微妙な違いではあっても、違和感を覚えます。
大雑把な外国人投手と比べて、日本人投手の感覚は繊細ですから、
その影響もあって、メジャー球を苦手とする投手が多いのでしょう。

一般的には、メジャーリーグのボールのほうが、
変化球の切れが強くなるといわれていますが、
メジャーリーグのボールの品質は、
日本のものと比較して、バラつきが大きいといわれていて、
投手が予想した通りの変化をしないケースもあるといいます。

メジャーリーグのボールは、
1977年から、ローリングス社が独占配給していますが、
前述のように、同社のボールは、製品のバラつきが大きいのです。
重心が中央からズレていたり、
縫い目の高さだけでなく、縫い幅が均一でないことから、
とくに、ツーシームの変化が大きいといわれています。
ナックルボールも、よく動きそうです。
ちなみに、中南米でも、ローリングス社のボールが使われています。

日本のプロ野球では、現在はミズノが独占製造していますが、
2010年までは、ミズノのほかに、ZETT、アシックス、久保田運動具、
那須スポーツ、SSK、松勘工業の7社が製造したボールのなかから、
球団が、自由に選択することになっていました。
すべて同じ基準で作られたボールですが、微妙な違いから、
球団によって、ホームランの数にバラつきがでました。

たとえば、2001年ごろのミズノ製ボールは飛ぶ、という指摘があり、
実際に、同社ボールを採用した球団のホームゲームでは、
ホームランが激増したことが、データに現れています。
その逆に、落合監督時代の中日のホームゲームは、
ホームランが出にくいとされていましたが、
それには、ナゴヤドームの大きさだけでなく、
飛ばないボール採用の影響があったといわれています。
その後は紆余曲折の末、使用ボールの統一に向かい、
2011年から、ミズノ一社に落ち着きました。

WBCでも、ローリングス社のボールが使われています。
あえて、製品のレベルを落とすことは現実的ではありませんが、
ミズノには、世界大会で勝てるチームづくりのためにも、
もう一回り大きく、なめらかな表面加工をしたボールを配給できるよう、
リーグとの調整を望みます。

話は変わりますが、
センバツに続き、いまや夏の甲子園の開催も危ぶまれる状況。
これ以上、高校球児たちに悲しい思いをさせたくありません…。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。