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絶滅危惧

よしをです。
終戦直後、日本の知識人は左翼で占められていました。
左翼というと、貧乏人や社会的弱者が支持しているイメージがありますが、
少なくとも、日本においては当てはまらず、
その支持母体は、大企業や官公庁の労組であり、大学生などの若者でした。
左派が唱える戦争反対や、
平和憲法を守れ」、「非武装中立」といったキャッチフレーズは、
当時の一部の若者や知識層に受け入れられていました。

高度成長期を過ぎると、左派の主張の空虚さに、国民が気づき始めました。
大企業の労働組合の多くは御用組合へと変化し、
あるいは貴族化して、中小零細企業を切り捨てました。
大衆は小市民化し、左派はマイノリティへの傾斜を深くしていきました。

左翼敗北の岐路は、闘争のテーマに、「護憲」を置いたことだったでしょう。
大多数の国民にとって、憲法などには興味はありません。
労働者は、老人医療の無償化や年金問題、景気浮揚対策など、
日々の生活を安定させ、改善させることに圧倒的な興味があります。
美化された護憲論議や世界平和論に終始し、
いつまでたっても、市民生活への具体的な対策を立てる兆しのない、
左翼勢力に対して、ほとんどの国民は共感を失ったのです。

戦後70年たっても、左派の主張はほとんど変わっていません。
かれらは、思想と現実を区別することができません。
「戦争しない国にすること」と「武器を保持しないこと」が、
別の問題であることについては、いまだに理解できず、
相変わらず、「武力を放棄すれば、戦争は起きない」などと、
夢のような主張をしています。

最近では、戦争反対や憲法改正反対に加えて、
あらたに、格差社会や性差別反対、個人情報保護など、
耳障りのいいキャッチフレーズを並べています。
しかし、かれらに実行力がないことは、とっくに見透かされているため、
ほとんどの市民は、耳を傾けません。
畢竟、現代の左翼は目的や着地点を失い、
保守政権の政策に対して、とにかく何でも反対することでしか、
生きる道を見いだせなくなりました。

市民の視線も厳しくなっています。
最近、SNSでしきりに政権批判を発信している左派政治家がいます。
SNSにおける市民の反応の大半が、
当該の政治家自らが、何ら対策を出せないことに関する、
圧倒的な批判の声であることについて、ご自身はどう感じているのか、
頭の中を覗いてみたくなります。
左派政党は、「政権に関与せずに批判だけをしていたい」という政治家の、
受け皿になっているのが現実です。
このような考えの政治家が中心にいては、
凋落するのは当然のことでしょう。

あらたな世代の支援者が獲得できず、左派勢力は高齢化しています。
官邸や国会前の左派のデモ風景を見るとよくわかりますが、
参加者のほとんどが、高齢者で占められています。
日本の左翼は、愛煙家やパチンコ愛好家と同じ運命をたどるでしょう。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。