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リチャード・ギアとハッシュタグ芸人

よしをです。
俳優リチャード・ギアは、熱心なチベット仏教徒であり、
ダライ・ラマとも親交があることで知られる人道主義者です。
1993年のアカデミー賞授賞式でプレゼンターを務めたリチャードは、
用意された台本を無視して、中国共産党によるチベット迫害を批判し、
それ以後、アカデミー賞授賞式から出入り禁止になりました。
しかし、2008年には北京オリンピックのボイコットを訴え、
2012年にインドでおこなわれた仏教イベントでも、
「中国は、世界でもっとも偽善的な国」と訴えるなど、
圧力に臆することなく、発信を続けています。

中国は、いまやアメリカに次ぐ世界第2位の映画市場であり、
ハリウッドへの影響力は増大し続けています。
中国でハリウッド映画を公開するためには、
中国政府の検閲を通過しなければならず、
映画の中で、中国が悪役になることは許されません。

たとえば、マット・デイモン主演の「オデッセイ」では、
NASAの窮地を救ったのは、
中国国家航天局(CNSA)という設定になっていました。
また、2019年に公開された米中合作のアニメ作品「アボミナブル」では、
劇中に登場する中国地図が、
中国が強引に主張している地域を含んだものだったという例もあります。

リチャード・ギアは、
この10年ほど、大手スタジオ作品に出演していません。
かれが出演する映画は、中国で公開できないため、
事実上、ハリウッドから追放された状態になっているのです。
それでもリチャードは、
不利益を受けることを覚悟したうえで、自らの主張を続けています。

日本では、ツイッターで、自説を拡散している電波芸人がいます。
沢尻エリカ逮捕は、政府のスキャンダル隠しのための陰謀である」、
と根も葉もない嘘を拡散し、
「安倍政権はジュゴンを絶滅させた内閣として永久に記録される」、
と米軍の辺野古移設と、
沖縄周辺のジュゴンの死を勝手に関連付ける発言をし、
「(武漢肺炎の)第一波がなんとなく抑えられたのは偶然」、
と命を懸けて働く医療従事者を侮辱し、
「僕の噂では東京の(武漢肺炎の)死亡者は発表の10倍いる」、
などと、罵詈雑言や根拠のない流言飛語を発信し続けています。

つい最近では、
「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグとともに、
ツイッターにおける反対意見の拡散に寄与した、多くの有名人がいます。
SNSで世論操作された結果、政権は敗北を認め、
法案成立を断念(延期の可能性)しました。
反対運動に加担した有名人らは、自らの望み通りになったわけですから、
喜びのツイートや、協力してくれた多くのファンに、
感謝のメッセージを発信するべきだと思うのですが、
一部の人たちを除いて、そのような動きが見えないのは大変不思議です。

影響力のある有名人が、政治的なメッセージをおこなうことは自由です。
しかし、一旦そのような行動に出れば、
自らにデメリットがある可能性についても覚悟しなければなりません。
この際、問題の本質を理解しているかどうかは、関係ありません。
重要なことは、有名人は、自らの発言に影響力があることについて、
真剣に自覚し、責任をもたなければならないということなのですが、
日本の芸能人には、その自覚がなさすぎるのです。
一旦、自らの主張を発信したからには、
「批判を受けたので主張を撤回」といった甘えは許されません。

政権批判を繰り返している、件(くだん)の電波芸人は、
元メンバーのリーダーから、ラジオ番組で、
かれが武漢肺炎の給付金の申請をしていたことが暴露されています。
元リーダーが、
「あれほど政治に対して過激なことをいっていたのに」というと、
「もらえるものは、もらわないと」と答えたとのこと。

この人物には、自らの発言に対する責任はおろか、
恥やプライドという概念がないのだと思います。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。