さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

起業とか資格とか。趣味や思い出話など いろいろランダムに

ますます平和ボケが進行している

よしをです。
2017年、日本政府は、北朝鮮弾道ミサイル攻撃に対処するために、
アメリカ製迎撃ミサイルシステム「イージスアショア」の配置を決めました。
秋田と山口の自衛隊演習場に1基ずつ配備する計画のもと、
工事がすすんでいましたが、
防衛省が突然、イージスアショアの配置計画を白紙撤回しました。

イージスアショアで運用されるSM-3ミサイルは、
推進部分が3段式の構造になっていて、
ブースター部分の第1段が燃料を使いきると、250キロの残骸となって、
地上に落下してきます。

山口県むつみ演習場の配備位置は、海から10キロ離れていて、
ブースターは演習場内に落とすことになっていました。
しかし、データのミスや設計上の不備が発覚し、
演習場外の陸地に落下する可能性があることがわかったため、
配備を撤回することになったと、防衛省は説明しています。

山口演習場とともに、秋田演習場でも配置が取りやめになったのですが、
すべての計画を白紙撤回することには疑問があります。
秋田県新屋演習場は海と隣接しているので、
山口の演習場と同様の問題は起こらず、運用には問題はないのです。
秋田と山口の二か所で挟撃する形でミサイルに対応するのが、
イージスアショアのシステムのポイントです。
したがって、秋田だけで運用しても意味がありませんが、
秋田の計画は先行してそのまま進めつつ、
南方の守りについては、あらためて別の場所を選べばいいように思います。

しかし、秋田では別の問題がありました。
秋田県の新屋演習場は市街地と隣接していて、配備反対の声が大きく、
住民説明会でも、データミスや同席した防衛省職員が居眠りするなど、
不手際が続き、配備反対運動が激化していたのです。
畢竟、イージスショア計画の全面撤回は、システムの不備ではなく、
秋田で起こっている反対運動の影響が大きかったのでしょう。

この国は大丈夫なのでしょうか。
反対派の人たちは、攻撃ミサイルが襲来する事態と、
迎撃ミサイルの破片が落ちることの危険度を、
同列に語っていることの愚かさにも気がつかないのです。
軍備配置すれば、攻撃の目標になって自分たちの生命が脅かされる。
かれらはそのように考えています。
大変申し訳ないですが、北朝鮮や中国のミサイル攻撃の標的は、
秋田や山口のような過疎地ではなくて、東京や大阪などの大都市です。
防衛省や政府が、そのように正しい説明をすればいいのです。
イージスアショア配置がベターな選択であるかどうかは、
専門外のわたしにはわかりませんが、ある程度の抑止力にはなるでしょう。
もし別の対策があればよいのですが、配置撤回は大変残念に思います。

中国や北朝鮮から、雨あられと大量に飛来するミサイルに対して、
イージスアショアは何の役にも立たない。
こんなものに数千億円を費やすのは愚の骨頂だという論調もみられます。

こういう否定的な意見の人に伺いたいのは、
それではどうすればいいのかということです。
日本が圧倒的な強大な軍備を整えれば納得するのか、
それとも、軍備を放棄すれば、相手は何もしないと考えているのか、
どちらの考えなのか、聞いてみたいものです。

わたしには、丸腰で攻撃を受けるという選択は考えられません。
もし後者の意見が、この国の大半を占めるような時代になれば、
聖徳太子以来、独立主権を保っている日本を中国の属国にしかねません。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。