百貨店を利用していますか?
よしをです。
もう何年も、百貨店で買い物をした記憶がありません。
洋服などは、
普段着や下着は、ユニクロなどのファストファッション、
スーツは、世界最大のスーツチェーン店、「洋服の青山」、
ちょっとお洒落な服なら、アウトレットで物色、
という状態。
電化製品や高額商品については、
電気店や専門店で実物を確認してから、
ネットで安く買うというスタイルですし、
お中元・お歳暮の風習は、わが家では、とっくに廃止しています。
百貨店で買うべき品物は、ほとんど見当たらないような状態で、
わたしの周辺でヒアリングしても、同じような状況です。
「百貨店って、なくなるんじゃないですか?」
先日、地方銀行の合併がすすんでいるという情報をお伝えしましたが、
百貨店の世界でも、巨大合併が相次いでいます。
・Jフロントリテイリング(大丸・松坂屋)
・エイチツーオーリテイリング(阪神百貨店・阪急百貨店)
・セブン&アイ・ホールディングス(そごう・西武百貨店)
しかし、あくまでも個人的な印象ですが、
百貨店の合併推進には、すでに手遅れ感があると思うのです。
組織を巨大化する理由は、リスク分散と商域拡大です。
銀行の場合は、
資金力を強化して、貸し出しの間口を広げたり、
資金不足による金融不安を避けることを、目的としています。
しかし、拡大するだけでは、リスクの軽減インパクトが少ないので、
同時進行で、費用を圧縮するために、人員整理や店舗数の削減など、
リストラなどもすすめるわけです。
ところが、百貨店の場合は、合併をすすめつつ、
さらに、売り場面積を増強し、拡大をすすめています。
正直なところ、
わたしには、合併によるメリットが見つからないのです。
わたしは、百貨店は、かなり危険な状態にあると思っています。
かれらは、いまだにライバル百貨店とのシェア競争しか視野になく、
本来の競争相手が見えていません。
量販店だけではなく、通販会社、ネット業者が、百貨店のライバルなのです。
現在、百貨店を支えているのは、おもにシニア層(とくに女性)ですが、
次世代のシニア層は、
百貨店への親しみが薄く、ネットショッピングを使い慣れています。
したがって、将来にわたって、顧客はどんどん自然減少していくばかりです。
百貨店の課題は、これまで言及しているように、強みがないことです。
一刻も早く、百貨店は、自らの強みを見つけ出さなければなりません。
いくら組織を巨大化しても、売り場面積を拡大しても、
ビジネスに強みがなければ、ほとんど意味がありません。
百貨店は、価格でも、品揃えでも、サービス面でも、
後発のライバルたちに、優位に立てず、
残念ながら、このままでは、やがては消滅していく運命にあります。
かつて、百貨店は、地域の活性化の中心にありました。
何とか活路をみつけてほしいと思います。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。