さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

起業とか資格とか。趣味や思い出話など いろいろランダムに

趣味について

見たことのない景色を書く

よしをです。 歌川広重の出世作「東海道五十三次」が描かれたのは1833年、 広重37歳のときでした。 その前年に京都に旅して構想を得たとされていますが、 実際には広重は旅行をしていないという説が有力です。 まず箱根の図には存在しない巨石がそびえ…

見たことのない景色を書く

よしをです。 歌川広重の出世作「東海道五十三次」が描かれたのは1833年、 広重37歳のときでした。 その前年に京都に旅して構想を得たとされていますが、 実際には広重は旅行をしていないという説が有力です。 まず箱根の図には存在しない巨石がそびえ…

阿波の人形浄瑠璃

よしをです。 世界各国にある人形劇を、少し紹介したいと思います。 フランスの「ギニョール」は、17世紀ごろ、イタリアから伝わったとされ、 もともとは労働者の娯楽としてはじまったドタバタの風刺劇でしたが、 現在は子ども向けの娯楽として、上演され…

春画の世界

よしをです。 春画は、しばらく前までは、言葉に出すのも憚られる存在でしたが、 近年は春画の展覧会などもおこなわれ、 美術品としてのポジションを獲得しています。 春画に描かれているのは、男女の営みだけでなく、 同性同士のものや、動物や妖怪との絡み…

死海文書と贋物

よしをです。 1947年に、パレスチナのクムラン洞窟で、 遊牧民ベドウィンの羊飼いが古い壺を見つけました。 そのなかに数千本の古い巻物が収められていて、 調査の結果、1800年以上前に書かれたものであることが判明しました。 巻物にはユダヤ教の教…

江戸の園芸ブーム

よしをです。江戸時代、季節の花々を楽しむことは庶民の身近な娯楽でした。18世紀になると、植木鉢が普及し、江戸など、庭を持たない都市部での植物の栽培が盛んになりました。 当時の浮世絵にも、植木売りや身近に置いた花木を愛でる様子が、多く描かれて…

銭貨と紙幣

よしをです。宋が鋳造、発行した銭貨は、宋元通宝にはじまり、太平通宝、淳化元宝、至道元宝、景徳元宝、祥符元宝、建炎通宝などが知られ、北宋時代で30種類ほど、南宋時代で20種類ほどが鋳造されました。 宋銭は、中国国内だけでなく、流通範囲は、金、…

琉球漆にかぶれる

よしをです。漆は、日本では、9000年以上前から使用されていて、漆器は、「JAPAN」と呼ばれる、日本の伝統的な産業です。身近な食器のほか、蒔絵細工や陶磁器の金継に漆は欠かせません。 漆の木は、もともと日本に自生していたという説や、大陸経由…

鰍沢

よしをです。鎌倉時代、地震や飢餓、疫病が相次ぎ、日蓮は法華経の教えによって、人びとを救済しようと考えました。法華経に帰依すれば、末法の世から救われるとして、幕府に対して、3度にわたって諫言しましたが、幕府は一切耳を傾けないばかりか、反逆行…

円空仏の魅力

よしをです。円空は、寛永9年(1632年)、美濃国で生まれました。生誕地は、現在の羽島市内とも、郡上郡美並村ともいわれています。父は不明、母は、円空が5歳のとき、長良川の洪水で溺死しました。円空は、両親を亡くして早くに出家し、23歳のとき…

贋作の需要

よしをです。骨董蒐集をしていると、贋作との出会いは避けられません。世の中には、真面目な品よりも、圧倒的に贋作のほうが多く、審美眼とともに、あるいはそれ以前に、真贋の目利きができるかどうかが、骨董蒐集のポイントです。 先日、思い切って、贋物を…

古染付の美的感覚

よしをです。明時代末期、女真族の侵攻や、秀吉の朝鮮出兵、倭寇などにより、国は乱れ、文化も衰退しました。明の主要な輸出品でもあった陶磁器の生産地であった、景徳鎮の官窯(国が管理した窯業)は朽ち果て、そのあとに民窯ができました。 この時期の景徳…

西欧の陶磁器

よしをです。西欧への陶磁器の伝播には、大きくふたつの流れがあります。ひとつは、現在のイランを起点とするペルシア陶器で、もうひとつは、中国磁器です。ペルシア陶器は、イスラム帝国の拡大とともに東西に広がり、西欧へは、エジプト、モロッコから地中…

縄文へのいざない

よしをです。青森市に位置する、三内丸山遺跡は、紀元前4000年~3000年ごろの縄文時代に栄えた、日本最大級の集落跡で、1000年間もの長期にわたって、定住生活が営まれていました。 遺跡の発掘調査により、大小の竪穴式住居や墓、ゴミ捨て場、道…

蕎麦好き

よしをです。ウイルスや細菌などの遺物が体内に入ると、その物質を攻撃する免疫作用が発動します。この免疫作用が、本来、無害の食品に反応する場合があります。 蕎麦アレルギーの症状は、ほかの食品アレルギーに比べて、重篤になる場合が多く、食べた直後に…

ガラスの不思議

よしをです。古代ローマ時代につくられたガラス製品や、その後のササン朝ペルシア時代につくられたものを含めて、ローマングラスといいます。 長い期間、ガラスが土中にあると、ガラスの成分の珪素や酸化アルミなどが、土中の金属と化学反応を起こします。こ…

文化財の棄損

よしをです。朝鮮では、李朝になると儒教が国教となり、仏教が弾圧され、各地の寺院は、徹底的に破壊されました。 弥勒寺跡にある石造りの仏塔は、仏教弾圧によって廃れ、大部分が破壊されていました。日韓併合のころには、崩壊寸前の状態でしたが、朝鮮総督…

地獄の黙示録のルーツ

よしをです。ベトナム戦争末期、アメリカ陸軍将校のウィラード大尉は、元グリーンベレー隊長の、カーツ大佐の暗殺指令を命じられます。カーツ大佐は、突然失踪し、カンボジアに、自らの独立王国を築いているというのです。ウィラードは河川哨戒艇に乗り込み…

骨董価格の下落は手放しで歓迎できない

よしをです。かつて、中国の陶磁器や金属器は、収集家にとって高嶺の花でした。それが、1980年代後半から、中国国内で開発ラッシュがはじまると、中国全土のいたるところで、地面が掘り返され、それこそ、捨てるほどの大量の発掘物が出てきました。 日本…

猿投のやきもの

よしをです。愛知県豊田市に、猿投(さなげ)山という標高600メートルほどの低い山があり、山の西南麓に古窯群があります。その歴史は古く、奈良、平安時代から鎌倉時代まで、大小の壺や、椀や皿などの生活雑器をつくり続けました。 長らく、日本では、黒…

骨董隠語あれこれ

よしをです。骨董の業界用語には隠語が多いといわれています。たとえば、骨董品の木地や金属を磨きすぎて、古色を落してしまうことを、「貧乏光り」といいます。骨董品は、汚れや錆も、見どころになるのです。 古美術店を頻繁に訪れては、長々と無駄話をした…

カササギの鳴く声

よしをです。カササギは、北半球に広く生息し、鳥類のなかでも、頭のいい種とされていて、黒と白、水色の三色の羽に、長い尾をもつ、美しい鳥です。 日本への来歴については、諸説ありますが、古くは、魏志倭人伝に、「倭にカササギはいない」、という記述が…

鍛造と鋳造

よしをです。人類が製鉄技術を会得したのは、シリア、イラク北部のアナトリア地方で勢力を誇った、ヒッタイト帝国が最初というのが定説でしたが、現在は否定されています。ヒッタイトが製鉄技術をもっていたことは確かですが、発掘調査により、その技術はヒ…

林家彦六の文七元結

よしをです。文七元結は三遊亭圓朝作の人情噺の傑作で、六代目圓生、五代目志ん生をはじめ、志ん朝や談志も演じています。 江戸本所のだるま横丁に住む、左官の長兵衛は、腕はいいのですが、無類の博打好きで、借金を抱えていました。ある日、長兵衛が賭場で…

千鳥とガマガエル

よしをです。聚楽第の豊臣秀吉の寝所に、曲者が忍び込み、銘物「千鳥の香炉」を盗もうとしますが、香炉の蓋につけられていた千鳥が鳴いて知らせ、賊は捉えられました。この賊が、石川五右衛門でした。 実際には、五右衛門は、秀吉の寝所に忍び込んだわけでは…

所詮は成金のやること

よしをです。中国の富裕層の投資先は、国内の不動産価格の停滞から、海外不動産と現物投資に移行しました。日本のタワーマンションなどは、中国人投資家のターゲットになり、違法民泊などは、社会問題になっています。現物投資のほうは、貴金属や珊瑚のほか…

白と黒

よしをです。薩摩の島津義弘は、80人以上の朝鮮人陶工を連れ帰りました。陶工らは、藩内の各地に窯を開くことを許され、苗代川系、堅野系、龍門司系、西餅田系と平佐焼が生まれました。各窯場では、立地や陶工の作風によって、工夫を凝らし、さまざまな作…

目が曇る

よしをです。普段であれば、この品が贋物でないかどうかとか、隠れた傷がないかどうかなど、骨董を購入する前には、細心の注意を払って向き合うのに、欲しいモノを目の前にすると、思わず目が曇る場合があります。 また、これまで購入実績のある店の場合、相…

ラオスと土器と玩具

よしをです。インドシナ半島の内陸部に位置するラオス人民共和国は、首都はヴィエンチャン、人口700万人弱の社会主義国家です。ラオス人民革命党による一党独裁ですが、現在は、市場経済に移行し、日本との貿易も増えています。 ラオスの歴史は、中国雲南…

辰砂

よしをです。 史上はじめて、中国全土を統一した秦の始皇帝は、やがて、不老不死を願うようになりました。始皇帝の命で、官民総出で、各地に妙薬を探し求めました。東方に派遣された徐福は、3000人の童男童女とともに船出をし、蓬莱の国へ向かい、日本に…