鉄道輸送について
よしをです。
少子高齢化や、成り手の少なさから、
トラックドライバーの不足は、かなり深刻な状態なのだそうです。
ドライバー不足は、過重労働を生み、交通事故のリスクを高めます。
一般道路や、高速道路などで発生する、
悲惨な大型交通事故の多くは、トラック(とくに長距離トラック)が原因であり、
日頃、トラックの台数を減らす方法を考えています。
トラック輸送の代替として、鉄道輸送に注目が集まっています。
(鉄道輸送のメリット)
●安全システムが堅牢である
●渋滞リスクがなく、定時性にすぐれる
●エネルギー効率にすぐれ、CO2削減効果が高い
とにかく、事故が少ないことが、鉄道輸送の最大の魅力です。
また、日本通運の資料によれば、
(東京⇒大阪)に、10トンの貨物を輸送する場合、
トラックから鉄道に切り替えれば、
CO2排出量が、74%削減できるという試算がされています。
これほどメリットのある鉄道輸送ですが、
国内の貨物輸送シェアは、わずか1%に過ぎません(重量換算)。
なぜ、鉄道輸送が普及しないのかといえば、理由は、その料金です。
JR貨物は、JR各社に線路使用料を支払わなければならないのです。
トラックの場合、
高速道路料金は支払いますが、一般道の使用料金は発生しません。
鉄道輸送は、一般道の使用料を負担しているのと同じ状態であり、
どう転んでも、トラック輸送との価格競争には勝てないのです。
●鉄道輸送に、トラック輸送との差額を補助する
●トラックの取得税、重量税を値上げする
ユーザーの負担に跳ね返ってきますが、
以上の2つの方法によれば、トラックと鉄道の費用の差が縮まり、
鉄道へのシフトがすすむと考えられます。
さらに、長距離トラック輸送の走行距離を制限するなどの施策によって、
強制力を高めることもできます。
ヨーロッパの例ですが、
環境意識の高いスイスやオーストリアでは、
国境でトラックごと貨車に乗せて、列車を通過させる、
「ピギーバック輸送」により、
自国を通過するだけの、長距離トラックの走行を制限しています。
わたしが注目しているのは、
リニア開通により、通行頻度が少なくなった分、
貨車の運用を始めれば、路線の有効利用に役立つと考えています。
(貨車を通行させると、線路が傷むなどの問題があるかもしれませんが)
鉄道輸送が定着すれば、
食料品からアマゾンで買った通販商品にいたるまで、
輸送を伴う買い物のすべてに関して、ユーザーの負担が増えます。
しかし、安全や環境保全という大きなメリットは、
お金に代えがたいものだと思うのですが…。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。