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英雄とはなにか

よしをです。
イラクバグダッドで、アメリカ軍は、無人機をつかって、
イラン革命軍コッズ部隊のカセム・ソレイマニ司令官を爆殺しました。
イランでは、司令官を英雄視しており、
かれの葬儀には、数万人が参列して追悼しました。
日本のメディアでも、ソレイマニ司令官を英雄扱いで報じていますが、
個人的には、気味の悪さを感じています。

ソレイマニ司令官は、イランの国益のため、
イスラム社会において、親イラン勢力を拡大する任務を担っていた人物で、
イラクのほか、レバノンやシリア、イエメンの親イラン武装勢力に、
武器の提供をおこない、組織の強化を支援してきました。
多くのテロ事件の黒幕ともいえる人物であり、
西側諸国では、ウサマ・ビンラディンや、
ISの指導者アブバクル・バクダディらと同様の危険人物とみられていて、
アメリカやイスラエルにとっては、
機会があれば拘束するか、暗殺しなければならないターゲットでした。

イラン国内で、かれの功績が認められ、英雄として扱われることについて、
他国の人間が、異議をはさむことはできません。
しかし、イランの反対勢力からすれば、評価は180度異なるわけです。
アメリカのメディアが、トランプ政権を批判するために、
この事件を利用しているという面もありますが、
少なくとも、日本のマスコミが、かれを英雄として報じるのは、
憂慮すべき事態だと考えています。

豊臣秀吉は、混乱する日本を統一した英雄ですが、
韓国では、憎むべき悪人ということになっています。
秀吉の人間性や業績が、毀誉褒貶相半ばするとしても、
韓国人の憎悪感情を丸のみにして、あるいは、それを前提にして、
秀吉の評価を歪めるのは、おかしなことでしょう。

つまり、その人物が英雄か悪人かというのは、
それぞれの国民の認識によって異なるのであり、
もっとも重要なことは、
その価値観は国内限りのものであって、
国外の第三者に強要してはならないということです。

ハルビン伊藤博文を暗殺した安重根は、
韓国では英雄ですが、日本では、ただの殺人者であり、
そのような人物を英雄視するのはおかしいと感じるのは、
日本人として、当然の国民感情ですが、
直接、韓国人に対して、
「殺人犯を崇めるお前たちは狂っている」、というのは筋違いです。
かれらが、テロリストの安重根を英雄として崇めようが、
李舜臣を実力以上に評価し、軍事の天才として崇めようが、
かれらの自由です。

しかし、その価値観を、われわれに押し付けようとするなら、
われわれは断固として、反発しなければなりません。
国際的なスポーツ大会で、
韓国人サポーターが、安重根の肖像を掲げて、
「歴史を失った民族に未来はない」、などと、
日本を批判するスプレヒコールをあげることについて、
われわれは、大いに怒りをもって抗議しなければなりません。

旭日旗の問題にしても、根は同じです。
もし、韓国が、国内で旭日旗掲揚を禁止するなら、
それに対して、われわれは異議をはさむことはできません。
しかし、日本や第三国でのヘイトキャンペーンに対しては、
われわれは、もっと大きな声を発しなければならないということです。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。