さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

起業とか資格とか。趣味や思い出話など いろいろランダムに

移民政策では解決できない

 

よしをです。

 

外国人労働者に対して、

在留資格の枠を拡大することを目的とした入管法改正が、閣議決定しました。

具体的には、「特定技能1号」という資格で、単純労働の就労ビザを発行し、

滞在中に、高い専門性が認定されれば、

「特定技能2号」として、実質的な永住権を認めるというものです。

 

受け入れ人数については、初年度は4万人程度といわれていますが、

将来にわたっての目標人数などは、示されていません。

中小企業や、特定の業種における人手不足に、対応しようというものですが、

実質的な、移民政策といっていいでしょう。

 

2050年までに、

日本の生産年齢人口は、3000万人減るといわれています。

毎年4万人程度の外国人が入ってきたところで、

根本的な解決には程遠い、というのが、現実的なところです。

わたしは、人手不足の解消のためには、

安易な移民政策に頼るのではなく、産業構造の変革が必須だと考えています。

 

誰も触れないので、あえて申し上げれば、

人手不足の大きな原因は、労働者の数ではなく、労働条件です。

 

現在の日本において、

建設・医療・介護は人手不足ですが、一般事務は、慢性的な供給過剰です。

都市部などの大企業には人が集まりますが、

地方の中小企業の人手不足は、深刻な状況です。

その一方で、

正社員の給料は上がらず、アルバイト・パートの時給は上がり続けるという、

アンバランスな現象もおきています。

 

日本における、労働市場の最大の問題は、

このような、雇用と報酬のミスマッチが解消されないことなのです。

 

医療や介護の現場に人が必要ならば、給料をあげればすむ話ですが、

穴埋めのために、

給料の安い外国人を雇用するというのが、政府の方針です。

実に、バカバカしい話だと思います。

しかも、長期的にみて、

外国人にとっても、幸せになれるとは考えづらい環境にあります。

 

外国人労働者は、最終的に永住することを前提にしています。

つまり、この度の政府の方針は、

永住外国人を低賃金の仕事に固定することで、

あらたな階級制度をつくろうとしているものだといっても過言ではありません。

 

以前も指摘していますが、

ヨーロッパでは、深刻な移民問題に直面しています。

自国民のブルーカラーが職を失うと同時に、

低賃金のまま固定された外国人が、その矛盾に気づき、

裏社会に潜り込み、犯罪の増加や、都市のスラム化を生み出しています。

 

すでに、日本国内でおこっている問題もあります。

日本語ができないため、

学校に順応できない、外国人の生徒が増えているのです。

偏見を恐れずにいえば、

社会に順応できない若者は、すなわち犯罪予備軍ということになります。

 

わたしは、

現在、人手不足とされている職場の多くが、将来、IT化、機械化され、

最終的には、人間を介在しなくてもよくなると考えています。

現在の瞬間的な人手不足は、ハイテクによって、解消できるのです。

 

そのときになって、余剰とされた永住外国人労働者の扱いをどうするのか。

禍根を残す結果とならなければよいのですが…。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。