さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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シンクロニシティの違和感

よしをです。

 

国内では、高齢者の自動車事故や、鉄道の自動運転の事故、

引きこもりに起因すると思われる殺人事件など、

悲惨な事件や事故が、

まるで、化学的な連鎖反応をおこすように、続けて発生しています。

 

これらの連鎖現象を、

おそらくは、人間のもつ、生理的な恐怖心や嫌悪感から、

人智の及ばない、超常現象の類いととらえる主張も多くされ、

「二度あることは三度」など、根拠のないヒソヒソ話も聞こえてきます。

 

心理学者ユングは、

シンクロニシティ(同時性の法則)を提唱しました。

この概念は、

因果関係のない複数の事象が、類似性を表わす現象のことで、

「意味のある偶然の一致」ともいわれています。

 

20世紀初頭、若き精神科医ユングは、

19歳年上のフロイトと出会い、師弟関係を結びました。

 

ある日、ユングフロイトと超常現象について議論をした際、

フロイトは、ユング心霊主義について批判し、

「オカルティズムのぬかるみの黒い流れに、とらわれないように」と、

警告を与えます。

 

ユングは、フロイトに叱責されたショックと怒りで、

胸に熱いものがこみ上げてくる感覚を覚えると、

突然、自分の耳に、大きな爆発音が聞こえました。

ユングは、「これこそ霊媒による超常現象です」と興奮して語り、

フロイトは、「ばかなことをいうな!」と叱責しました。

「先生は間違っています。その証拠に、もう一度、爆発が起こります」

そう言い終わったとたん、ユングの耳に、ふたたび爆発音が聞こえました。

「ほら、音がしたでしょう」

 

フロイトは、呆気にとられて、ユングの顔を凝視するばかりです。

なぜなら、フロイトには、爆発音など、聞こえていないのです。

 

ユングは、この事件をきっかけに、

人類共通の、集団的無意識の存在を、探求しはじめます。

そして、一見、無関係にみえる、人間社会の個々の事象は、

すべからく、人類の共通事項なのであって、

それらは互いに、意味をもってつながっているという結論に到達します。

 

ユングの、集団的無意識の概念そのものについては、

納得できる点も多いのですが、

かれが、錬金術占星術、テレパシー、予知などの超常現象に傾倒しており、

そのことが、かれの理論に結びついていることから、

わたしは、かれの理論や、シンクロニシティを、現象としては理解できても、

理論として構築することへの違和感があります。

 

つまり、シンクロニシティは、あくまでも、現象に過ぎないと思うのです。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。