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タバコ値上げと生産農家

 

よしをです。

 

10月1日から、タバコが値上げされました。

1箱(20本入り)で、20~40円(@1~2円)の値上げで、

前回(2011年)の値上げ時と比べると、

駆け込み需要は少ないようです。

値上げ幅が小さいことと、

昨今の喫煙率の低下が、原因ではないかといわれています。

 

今年(2018年)の喫煙率は、17.9%と、

2010年との比較では、6ポイントも落ち込んでいます(JT調べ)。

長期的には、喫煙率は10%を切るといわれていていますが、

生産農家の経営が、今後どうなっていくのか、

大変興味のあるところです。

 

全国のタバコ農家の生産高は、以下の順です(2017年度)。

 

1位  熊本県(3220トン)

2位  青森県(2520トン)

3位  岩手県(2300トン)

4位  沖縄県(1800トン)

5位  宮崎県(1790トン)

6位  長崎県(1600トン)

7位  鹿児島県(1010トン)

8位  秋田県(700トン)

9位  福島県(630トン)

10位 佐賀県(600トン

 

一覧を見てわかるように、生産農家は、東北、九州に集中しています。

そもそも、タバコは利益率が高い作物とされていますが、

国の地域振興策として、

特定の地方に対して、作付けを推奨してきたことがわかります。

 

葉タバコ生産の仕組みですが、

まず、JTと、各地のタバコ耕作組合が、売買契約を結びます。

売買契約において、葉タバコの生産量と料金が決められ、

耕作組合は、所属する農家に、生産高を割り振る形になっています。

 

タバコの料金は、世間のデフレとは、完全に無縁です。

そもそも、JTは、国内のタバコ生産を独占しています。

決められた量は、確実に買い上げてもらえますから、

農家は、作ったあと、売れるかどうかを心配したり、

値下がりの可能性に関して、心配する必要がありません。

 

これは、普通の農作物と、決定的に異なる条件です。

さらに、前述のように、タバコ生産農家の売上は非常に高く、

年間1000万円を越えるといわれています。

 

ほかの農業と同じように、タバコ生産農家の数は、

耕作者の高齢化によって、少なくなっています。

しかし、耕作組合は、生産量を維持しなければなりませんから、

廃業する農場を引き継ぐ形で、

農家の集約化・大型化がすすんでいます。

その結果、

農家1軒あたりの売上は、かえって拡大傾向にあるといいます。

 

喫煙率の低下や値上げを真正面に受けて、

生産農家は苦しくなるだろうと予想していましたが、

実際には、喫煙率のマイナス以上に、農家の集約化がすすんでいるため、

個々の生産農家にとって、売上減少となるような痛手にはならない、

といわれています。

 

調べないと、実態はわからないものです。

 

 

 今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。