転機
よしをです。
サラリーマンや教師から、弁護士や医者に転身した人たちの、
人生の転機を紹介したいと思います。
Aさん(サラリーマンから弁護士へ)
学生時代、Aさんは司法試験に挑戦しますが、
当時は10年以上も司法浪人している人がゴロゴロいるような状況で、
早々に見切りをつけて銀行に就職します。
その後、外資系コンサルに転職しますが、
忙しく働く中、いつクビになるかわかならい外資系の世界に疲れてしまいます。
仕事柄、弁護士や法学部の教授などと接触する機会が多かったそうですが、
2000年に入って、
司法制度改革によって、ロースクールが大量にできることとなり、
弁護士になるという夢を思い出します。
当時、ロースクール修了者の70%が、
新司法試験に合格すると喧伝されていたことから、
働きながら勉強ができる、夜間ロースクールに通い始めます。
通勤電車や、出社前には職場近くの喫茶店で1時間勉強、
帰宅後は、深夜まで勉強しましたが、
日中は通常通りの仕事をこなしていたため、
社内では誰にも気づかれなかったそうです。
Aさんは、「受験のチャンスは1回だけ」と決めていたため、
条文と判例を読み込む勉強法に集中し、見事一発合格を果たしました。
そして54歳で、弁護士として独立しました。
Aさんは、
「若い学生に比べて、衰えや不利を感じることはなかった。自分は、若い人より、社会経験を多く積んでいるのだから、短時間の勉強で、必ず合格できると信じていた」
と語っています。
Bさん(教師から医師へ)
Bさんは、医師にあこがれて医学部を受験したが失敗、
文系の学部に入学し、卒業後は、公立小学校の教師になりました。
転機がおとずれたのは、38歳のときで、
教頭試験の受験を打診されたときだったといいます。
Bさんは、子どもと直接向き合える、現場の教師を続けたかったため、
教頭になることには逡巡していました。
そのとき、
「教頭試験の勉強をする時間で、もう一度、医学部受験を目指したらどうなるんだろう」と考えました。
自分の気持ちを確かめるため、試しに英語の勉強をしてみると、
3日、1週間、1か月と続きました。
そして、3か月後には、
自然に、医学部受験教科のすべてをスタートしていました。
勉強時間は、1日3時間。
通勤時間も有効に使い、勉強開始から3年後の41歳のときに、
ついに、念願の医大入学を果たしました。
47歳で医師国家試験に合格し、現在は離島医として活躍されています。
Bさんは、
「あと何年で合格しなければ、というプレッシャーがなかったことが、自分にとっては、よかった。もっと早く決断して、医師を目指せばよかったとは思わない。教師をしていた時間には、生徒たちと一緒に、喜んだり、感動したり、たくさんの思い出が詰まっている。この思い出が、医師になってからの糧になっている」
と語っています。
Aさん、Bさん、二人の転進には、強い意志を感じます。
多くの人は、現在の環境を変えたいと思っていても、実際に決断できる人はごく少ないのです。
Bさんは、
「今やっている仕事がうまくいかないから、別の道に進もうとしても難しい。現在置かれている環境で、やれることをやり切って、必要とされる存在になってから、辞めればいい。それができた人が、もうひとつの人生を選択できるのだと思う」
と語っています。
わたしは、医師や弁護士を目指すわけではありませんが、
有意義な卒サラ人生をおくるために、
かれらの体験を勇気に変えて、
あらたな道へと、チャレンジしたいと考えています。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。