ど素人のFX考
よしをです。
いまさらですが(汗)、
FXとは、FOREIGN EXCHANGEを略したもので、
要するに、お金を外国通貨に両替し、
その為替レートの差で、利益を生もうという話です。
たとえば、日本円からアメリカドルに両替し、
しばらくして、為替差益が発生すれば、日本円に両替します。
FXには、株取引と同様、信用取引の仕組みがあります。
株の場合は、証拠金(証券会社に預ける保証金)の330%までですが、
FXの場合は、2500%まで、取引が可能です。
つまり、10万円の証拠金で、250万円まで、為替取引できるのです。
これだけみても、非常にギャンブル性の高い投資だといえるでしょう。
さらに、株取引との決定的な違いは、取引可能な時間帯にあります。
通常の株取引は、証券取引所の営業時間内に限られますが、
FXは、平日であれば24時間、取引が可能です。
そのため、一日中、パソコンの前に張り付いて、
売り買いを繰り返すトレーダーも、数多く存在しています。
実際の取引において、
1ドル90円から、100円への値動きがあった場合、
単純計算ですが、1ドルにつき、10円の為替利益が発生します。
1万ドル購入していれば、10万円の利益になります。
それであれば、外国通貨に両替してから、差益がでるまで放置して、
差益が出たところで、処分すれば、絶対に損しないのではないか。
誰でも考えつきそうですが、FXの場合、そういうわけにいきません。
まず、FX取引をするためには、
取引業者に証拠金を入れて、取引を開始しなければなりません。
取引を開始し、もし一回の取引で、規程以上の損失が出た場合には、
損失拡大を防ぐため、証拠金や、購入時のレートなどに応じて、
保有している通貨を、強制的に決済する仕組みがあるのです。
これを、強制ロスカットといいます。
たとえば、証拠金10万円の場合、
1ドル100円のときに、1万ドル買った場合の、
強制ロスカットの算出方法は、以下の通りです。
・口座清算価値(現金+評価損益)⇒10万円
・維持証拠金⇒4万円(算出方法は省略)
・ロスカット発生⇒(10万円―4万円)÷1万ドル=6円
つまり、円高がすすんで、94(100-6)円になった瞬間に、
ロスカットが発生して、強制的に決済がおこなわれるのです。
FXには、しばしば、ビギナーズラックがあるため、
落とし穴に、はまり易い投資だといわれています。
たとえば、FX初心者のAさんが、
10万円の資金で、複数回、米ドルとのFX取引をおこなったところ、
10回連続で、利益を生み出す取引になり、資金が40万円に増えました。
(これはFXの世界で、よくあることだそうです)。
Aさんは、投資金額を20倍にすれば、利益も20倍になると考え、
40万円に増えた資金に加えて、
銀行預金200万円のうち、160万円を引き出して、
合計200万円で、勝負に出ました。
すると、不運なことに、数回の取引をおこなっただけで、
すべて強制ロスカットになり、150万円の損失を出してしまいました。
(これも、FXの世界で、よくあることだそうです)。
結局、200万円あった銀行預金が、90万円まで減ってしまい、
Aさんは、この先、相場で取り戻す気力を失って、
泣く泣く、FXから手を引くことになりました。
Aさんの失敗の原因は明らかで、投資資金を追加したことです。
もし、資金を追加せず、従前と同じ10万円で勝負していれば、
さきほどの損失も、20分の1(7万5千円)で済んだのですから、
この先、相場で取り返すことも、充分可能だったはずです。
どんな投資にも共通していますが、
要するに、自分の力量をこえた大勝負は厳禁だということなのですが、
相場を続けるうちに、勝負を急ぎがちになり、やがて、感覚がマヒし、
こんな単純な事実にも、気がつかなくなってしまいます。
これが金の魔力なのでしょう。
わたしの考えですが、
もし、これから、FXにチャレンジするのであれば、
最終的に、すべて失っても、痛みを感じない金額の100分の1を、
1回の取引額として、設定してみてはどうでしょうか。
たとえば、
100万円の金銭的余裕があれば、1回の取引は1万円まで、
50万円の余裕があれば、1回5000円までにするということです。
一日の取引合計で、利益は、多くても、数万円程度になると思いますが、
ときには、マイナスになることも勘案し、
最悪の場合は、100万円(50万円)すべてを失う可能性も考えつつ、
小さな勝ち負けを繰り返して、細く長く、取引を続けていくことができれば、
年間のトータルでも、プラスになる可能性は、充分あると思います。
FXは、調べれば、調べるほど、リスクが大きい投資だと感じました。
負けないポイントは、絶対に、勝負を急がないこと。
一発勝負で、資金が100倍、1000倍になるというような、
誘い文句に乗ってしまうと、
気がつけば、取り返しのつかないことになってしまうこともありそうです。
一日中、パソコンに向かって投資を繰り返しても、
リスクを避けることが難しいうえ、この程度のリターンなのであれば、
個人的には、それほど効率のいい投資ではないという印象を持っています。
したがって、粘りを失って、
ついつい、ハイリスクの一発勝負に走ってしまう傾向があるのも、
わかるような気がします。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。