さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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野蛮な国際世界

よしをです。

 

 

韓国政府が日本の水産物の禁輸措置をとっていることに対して、

日本政府が世界貿易機関WTO)に不当を訴えた問題で、

WTOは一審(紛争処理小委員会)での裁定を翻し、

最終審判である上級委員会が、韓国への是正勧告を否定しました。

これにより、日本の敗訴が決定しました。

 

一審の判定が覆ることはありえないと考えていた日本政府としては、

青天の霹靂ともいえる完敗です。

 

一審は、食品自体の放射線量のみを判断基準としており、

日本周辺の海洋環境に関して、

将来的な汚染の影響を考慮していなかった点で、判断に落ち度があったとして、

最終審では、一審が下した、韓国の禁輸措置の不当性を却下しました。

なお、最終審では、

日本の食品に含まれる放射線量の分析は訴訟の対象ではなく、

放射線量の水準について、最終審では見解を示さないとしています。

 

あらためて判決を読んでみても、

意味がよくわからないというのが率直な感想です。

どこか恣意的な曲解がおこなわれたような違和感を覚えます。

 

国際法廷での日本の敗北は、今回に限ったことではありません。

2014年には、日本は、国際司法裁判所(ICJ)で、

南極海における調査捕鯨の存続を巡る裁判で、敗訴しています。

 

このときも、日本政府は、わざわざ調査捕鯨のデータを提出するなどして、

調査捕鯨を続けても、充分な資源保護が可能だと訴えたのですが、

ファクトもなにも、そんなこととは関係なく、

捕鯨反対国のヒステリー反応に遭い、敗れ去りました。

 

いずれのケースでも、日本政府は、

「正しいことをしている側が勝つ」とか、

「科学的なデータによって、公平な判断をしてくれるはずだ」などと、

タカをくくって、見事なまでの惨敗を喫したわけです。

あまりにも、稚拙な外交です。

 

国際社会は、ロビー活動や、裏金が飛び交う、野蛮な世界です。

オリンピック誘致に裏金が必要なのは、常識です。

贈賄の疑いで、JOCの竹田会長は、辞任に追い込まれてしまいましたが、

要するに、そういう荒業に、日本や日本人は慣れていないのです。

 

食うか食われるかが基本の、国際社会で勝ち抜くためには、

裏ルールに通じた専門家や、

国際社会の人脈づくりができる人材の育成が必要だということです。

キレイごとでは生き残れません。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。