幼児教育は修行に似たり
よしをです。
懲戒権とは、民法が定める、親が教育の範囲で、こどもを戒める権利のことをいいます。
2011年に民法が改正され、
懲戒権は、子どもの利益のためにおこなわれるべきである、という要件が加えられましたが、
昨今の子どもへの虐待事件を受け、改正の動きが出てきました。
法律改正は否定しませんが、親子の関係性については、社会の在り方を含めて見直す必要を感じます。
体罰を法律で禁止している国は50か国以上あるそうですが、
あるNGO団体の調査によると、
日本では、60%の人が、子どもに対する体罰を容認しているという結果が出ました。
わたしも中学時代、教師に殴られた経験があります。
直接、虐待につながるかどうかは別としても、
日本の社会に、懲戒のための体罰が、根強く容認されていることがわかります。
子ども虐待事件は、日本独特の親子関係に起因しているという指摘もあります。
日本在住のアメリカ人が、
両国の親子の関係性の違いについて、面白い指摘をしています。
日本では、親子が一緒の部屋で就寝することも多いのですが、
アメリカでは、子どもは1歳頃から、別室で寝ることが多いそうです。
また、親子で風呂に入ることもないといいます。
とくに父親と娘が一緒に入浴するのはタブーで、警察に通報される可能性もあるといいます。
また、日本では、子どもにお金を持たせることを嫌いますが、
アメリカでは、ある程度のお金を渡して、自分で管理することを教えるそうです。
教育の目的に関して、日本では社会における協調を、アメリカでは自立を重要視するようです。
典型的な違いを比べて、すべてアメリカが勝っているわけでもないと思いますが、
このように家庭教育の形が異なると、
長じてからの人生にも、大きな違いがあるだろうと想像できます。
わたしの周囲をみると、子どもに対して過保護な家庭が多いように思います。
日本の親子関係では、母親と子どもの関係が濃密です。
母親は、子どもを、私物か自分の分身のように感じてしまうため、過保護になったり、
過剰な関心が裏腹になって、虐待に転じるのではないかと思います。
幼児期に留まらず、最近なにかと話題の5080家庭など、
教育に関しては、早めの対策をしたいものです。
親の役割として、子どもの自己肯定感を醸成するためのサポートが重要ですが、
相手は生き物ですから、なかなかうまくいかないことも多いので…。
子どもへの教育は、まるで修行のようでもあります。
我慢することとか、粘り強く見守ることとか…。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。