「なるほどですね」
よしをです。
若者言葉なのかどうか、わからないのですが、
誰が使い始めたのか、ビジネスシーンで、
「なるほどですね」という相槌を打つ、
サラリーマンが増えていると感じています。
やはり、使っているのは、若い人が多いようなので、
若者言葉の一種なのかもしれないと思いますが、
はっきりいって、聞いていて気持ちが悪いです。
辞書によると、
「なるほど」は、「相手に同意をする場合に使う言葉」、とあり、
さらに語源を調べてみると、
元々の意味は、「できる限り」であって、
時代が下がると、「ほかには考えつかないほど」に変わり、
「明らかなこと」から、最終的に、「そうだったのか」という、
同意の意味に変化していったようです。
なるほど。
同意の際の相槌の意味は、
「相手の言葉や考えを評価したうえで、同意した」、ということで、
対人関係において、上下関係がある場合に使うべきなので、
部下が、上司や取引先に対して使う場合、
失礼に当たるわけです。
そこで、「なるほどですね」になるのですが、
わたしが感じている違和感の原因を考えてみると、
文法的に考えた場合、
「なるほど」は副詞で、「です」も副詞なので、
言葉として成立しないため、気持ち悪く感じるということなのです。
「なるほどですね」は、
九州の方言から広まったという説が有力だそうで、
福岡あたりでは、「なるほどですね」を多用する人が多いそうです。
そういえば、なんとなく九州の訛りに近い、言葉の響きがあります。
確かに、わたしも、「なるほどですね」は、
九州の取引先から、よく聞いたフレーズのように記憶しています。
愛知県の東部には、
語尾に、「だけどが」や、「けどが」、をつける地域があります。
「あしたは休みだけどが…」、のように使います。
「そうだけれど」という程度の意味なのですが、
これもまた、「けど」も、「どが(だが)」も副詞なので、
文法的に無意味な言葉になります。
まあ、純粋な方言なので、
目くじらを立てるような話でもないのですが…。
こちらは、全国的に、流行らないといいけど…(苦笑)。
さて、昭和のサラリーマンとしては、
「なるほどですね」の代わりに、
「左様でございます」、もしくは、「おっしゃる通りです」を、
推奨したいと思いますが、いかがでしょうか。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。