椿事件とその後
よしをです。
1993年9月、
日本民間放送連盟(民放連)の、放送番組調査会の会合で、
取締役報道局長であった、椿貞良(つばき・さだよし)氏が、
「ニュースステーションに圧力をかけ続けてきた自民党守旧派は許せない」と語り、
自局(テレビ朝日)の、総選挙前の報道に関して、
「反自民の旗手である、小沢一郎氏の問題(陸山会疑惑など)を追及するな。あらゆる手を使って、自民党政権の存続を阻止し、反自民の連立政権を成立させる。そのための報道をせよと指示していた。日本共産党は小沢批判をするので、意見表明の機会を与えなかった」、という趣旨の発言をおこないました。
同年10月に、産経新聞のスクープによって、
椿氏の民放連での発言が明らかになり、大きな波紋を広げました。
これを、椿事件といいます。
民放連の会合に遡る、同年7月に、
衆院議員選挙がおこなわれ、
非自民連合政権(細川内閣)が誕生しています。
あえて断言しますが、テレビ朝日をはじめとする、テレビ局と、
新聞社を含めたメディアスクラムによる、
自民党ディスカウントキャンペーンが、
有権者の投票行動に、大きな影響を与えたことは事実です。
担当省庁である郵政省は、
テレビ朝日の報道姿勢に、重大な偏向が認められた場合には、
放送法違反となり、電波法が定める、
無線局運用停止(要するに放送停止)もありうると示唆し、
同年10月には、椿氏の衆議院での証人喚問がおこなわれました。
椿氏は、社内への報道内容の指示を否定し、
テレビ朝日も、特定の政党を支援するような偏向報道については、
完全否定しました。
結局、テレビ朝日は、
一連の事件をまとめた特別番組を放送して、お茶を濁しました。
マスコミ各社は、胸をなでおろしたことでしょう。
テレビ朝日に限らず、テレビ、新聞は、こぞって、
偏向的な、自民党批判をおこなっていたのです。
マスコミは、その後も、反省することなく、
自民党政権を貶めるキャンペーンを続けています。
ただ、椿事件を教訓に、
メディアスクラムは水面下でおこなわれ、巧妙化しています。
一流大学を卒業したエリート軍団が、
なぜ、国益を損なうようなキャンペーンに、
血水をあげているのか、
わたしには、さっぱり理解できませんが、
ひとついえるのは、
マスコミが憲法改正に反対しているという事実であり、
なりふり構わず、
何でもやるという信念をもっているということです。
政権交代を誘導することに成功しました。
最近では、「もりかけ問題」でも、
自民党及び、安倍政権のバッシングを図りましたが、
こちらは不発に終わっています。
野党勢力のオツムの程度が、
あまりに低かったのも、敗因ですが(汗)、
「もりかけ問題」の不発が示しているのは、
オールドメディア(テレビ局、新聞社)が、
政権を転覆させるメディアパワーを、失ったという事実です。
わたしは、オールドメディアが信用を失ったことが、
いい傾向だとは思いません。
マスに対抗する、インターネットの情報は、玉石混じり合い、
それも、おそらくは、「石」が大半です。
一般市民が、多くのフェイクニュースのなかから、
ファクトを見つけることが、難しい時代になったわけですが、
案の定、不正確なネット情報に汚染された人が、
増えていることについては、ときどき憂鬱になることもあります。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。