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立花孝志とNHK

よしをです。
4月におこなわれた衆院静岡補欠選挙で、
「NHKから国民を守る党(N国)」が、
有力候補とみられた、立民・国民・社民が推薦する田中健氏に対抗して、
同姓同名の候補者を擁立するという、奇抜な選挙戦略に打って出ました。
有権者がどちらに投票したか判断できない場合、
得票割合に応じて振り分けられるというのがルールだそうで、
立花氏は、「どのような票の割れ方をするかのテスト」だと語っています。
この選挙では、
どちらの得票か判別できない不明票が3700余りありましたが、
基礎票の割合に応じて2人に振り分けた結果、
大きな波乱はなく、本命の田中健氏(立民など推薦)が当選しました。

立花孝志氏の経歴は、自身が語っているところによると、
家庭の事情で、高校時代はパチスロで生計をたてていたが、
成績抜群だったことから、卒業後、NKHに推薦で入局したということで、
最初は和歌山放送局に配属になり、
その後、大阪放送局に異動になっています。

2004年に、紅白歌合戦のチーフプロデューサーによる、
横領事件が発覚しました。
この人物は、製作費の横領のほか、
芸能プロダクションからの裏金や肉弾接待の代償に、
紅白やドラマなどのキャスティングを左右していたともいわれています。
この事件を告発したのが、当時、編成局に在籍していた立花氏でした。
かれは、事件の内部調査を担当(本人談)し、
横領は、当該のチーフプロデューサーだけの問題ではなく、
NHK芸能部全体で、20~30億円の横領があることを突き止めたといいます。
しかし、NHKは組織的な横領を認めず、
チーフプロデューサーひとりに責任を押し付けてしまいました。

立花氏は、この問題を週刊誌に暴露し、NHKを退社しました。
事件後、芸能部にキックバックしていた業者の役員が、
警察の取り調べ後、東京湾に車で飛び込んで自殺するなど、
NHKの暗闇の深さを証明するような事件も起きました。
NHKに対する世間の視線は厳しく、
視聴者による受信料の支払い拒否が急増し、
最終的には、海老沢勝二会長が引責辞任に追い込まれるという、
激震が走りました。

NHKを退社後、立花氏は政治家に転身し、
船橋市会議員などを経て、2013年にN国を立ち上げました。
2019年の参院選では、比例区から出馬して初当選しましたが、
3か月後には辞任して、参院選埼玉選挙区補欠選に立候補し、
今度は落選しました。
その後は、海老名市長選、桜井市長選、小金井市長選と、
立て続けに立候補して、敗れています。

さまざまな問題発言や、脅迫容疑による書類送検など、
立花氏は、トラブルと話題には事欠きません。
7月5日におこなわれる東京都知事選では、
小池百合子氏と同姓同名の候補者を擁立するプランを発表しました。
また、次期衆院選には、
あの森友学園籠池泰典氏を擁立するという意思を表明しており、
最近では、ホリエモン新党の立ち上げに関与し、自らは代表となり、
都知事立候補を表明するなど、あらたな話題を提供し続けています。
(結局、同姓同名の小池百合子は見つかったのだろうか?)

かれの目的がなにかは理解できません。
笑っていいのか、嘆いていいのか、理解に苦しむ人物ではありますが、
間違いなく断言できるのは、
かれは、衆愚政治の代表格ともいえる人物だということであり、
SNSなどに流されやすいタイプの選挙民を取り込むことについては、
先の参院選のように、一定の成功を収めているという事実です。
わずかに恐ろしさを覚えます。
時代が求めているわけではないでしょうが…。


今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。