趣味について⑧ ~京都の悪質骨董商とのトラブル②~
よしをです。
京都の骨董店から、突然、内容証明郵便が届きました。
当該の兎図について、
●正式に発注を受けたので、日本中探し回って見つけた
●大変希少な作品で、代金は50万円である
●買い取れ、さもなくば、損害賠償を請求する
●当方は何度も裁判の経験があり、裁判になれば、勝訴する自信がある
とあります。
内容証明を受け取るのは、気味の悪いものです。
わたしも一瞬、ヒヤリとしましたが、
内容を確認すると、店主の主張が無理筋であることは明らかで、
要するに、こちらをビビらせて、買い取らせるつもりなのです。
ただの目利きのない骨董商かと思いきや、
こいつは、とんでもない悪質業者でした。
こうなれば、こちらも意地です。
●実際に商品を確認していない状況で、購入の意思を示すはずがない
●明らかな贋作であり、高額で売りつけるのは詐欺だ
●裁判を持ち出すのは脅迫行為だ
●公正取引委員会に事案報告する(手紙は証拠として提出する)
●裁判なら受けて立つ
わたしのほうも、対抗上、内容証明郵便で返送しました。
さらに、
●京都府警に、脅迫事例として相談する
との内容の手紙を、続けざまに、内容証明で発送しました。
頭にきたので、徹底的に戦ってやろうと待ち構えていましたが、
結局、それきり、京都の店主から、連絡はありませんでした。
骨董の世界は、胡散臭いといわれます。
思わぬ名品が、売り主の無知によって二束三文で売られていたり、
贋物にとんでもない高値がついていたりと、
商品が、不当な値段で売られていることがあるからです。
実際は、それこそが骨董蒐集の醍醐味のひとつなのですが、
…やっぱり、一般常識から考えると、胡散臭いですよね?
トラブルを経験すると、
贋作をつかまされたときと同じように、イヤな気分になります。
「骨董って怖い世界なんだ」、と思うこともあります。
ある骨董店のベテラン店主は、
「古物は人間の汚い欲を吸収しているから、蠅のように、悪いヤツらも群がる」、
といいます。
「そういう、アンタはどうなんだい!」
ちなみに、この京都の悪徳骨董商、
当時とは場所を少しかえて、今でも営業を続けているようです。
蒐集家の皆さんには、このような悪徳業者と関わりにならないよう、
くれぐれもお気をつけください。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。