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パワハラ禁止でスポーツはどうなるか

 

よしをです。

 

一昔前のスポーツといえば、スポ根ドラマのような風景が目に浮かびます。

わたしが30年前に通っていた大学では、

ラグビー部員が号泣しながら、キャンパスをランニングしていました。

わたしは、ひとりのスポーツ観戦者の立場として、

フォアザチームの精神で、自分を犠牲にする姿を、美しく感じますし、

汗と涙でドロドロになった、敗者の姿には、思わず涙を誘われます。

 

そんなスポーツ界ですが、昨今の世の流れを反映してか、

ついに、スポ根ドラマが、否定される時代がやってきました。

それが、このところ注目を浴びている、各競技のパワハラ問題報道であり、

夏の高校野球に対する、疑問の目です。

 

高校野球では、今年から、選手の健康面を考慮して、

延長戦に特別ルールが採用されました。

個人的には、野球の本来のルールなのだから、

延長戦は、決着がつくまで続けるべきだと思っています。

もちろん、選手の将来を考えて、ピッチャーの球数制限を採用したうえで、

たとえば、延長15回まではやって、

翌日以降に、あらためて延長16回からスタートしてもいいと思います。

猛暑対策として、夏の大会は、時期を9月以降にずらすか、

あくまでも、この時期に実施するなら、

早朝かナイターでやればと思いますが、

主催新聞社の意向に、合致しないんでしょう、きっと。

 

問題は、国中を取り巻く、「やさしさ」が、

スポーツにどんな影響をおよぼすかということです。

ビジネス界では、電通過労自殺の事件をうけて、

長時間労働を禁止する動きが、法制度化され、急速に広まっています。

たしかに、この際、異常な過重労働を規制することは必然だと思いますが、

労働調整が厳しい職場では、対策に頭を悩ませているのも現実です。

 

たとえば、病院や介護の現場のように、

24時間シフト勤務をおこなっている職場では、

スタッフを、単純に増やさなければなりません。

スタッフを補充すること自体が難しいうえ、

その費用増(人件費)を、誰が負担するのか、という問題もあります。

 

働き方改革は、臨機応変に運用するべきだと考えているのですが、

こういう場合、極端に振れてしまうのが、このところの日本の現状です。

とくに、(超過労働=過労死)は、

現代日本のタブーと認定されてしまったので、

タブーに逆らう行動をとることは、

「社会が許さない」、ということになってしまうのです。

それに悪ノリして騒ぎ立てる、

新聞・テレビなどのメディアの影響も大きいですが…。

 

さて、話があらぬ方向にそれましたが、

スポーツは、メンタルの影響が非常に大きく、

外国では、以前から精神力の強化に力を入れてきました。

日本は、この分野では、かなり遅れている印象をもっています。

 

日本のスポーツ選手で、メンタルの強い選手といえば、

 

(野球) イチロー選手、桑田投手

フィギュアスケート) 荒川静香さん、羽生選手

(水泳) 北島康介選手

(体操) 内村航平選手

 

わたしが、すぐに思い浮かべるのは、以上の皆さんです。

先日、テニスの全米オープンで優勝した、大坂なおみ選手も、

メンタルトレーニングを強化して、本来の実力を発揮し、結果を出しました。

 

その反対に、わたしがいつも引き合いに出すのが、

森喜朗氏に、

「あの子は、いつも肝心なところで転ぶ」、

と、酷評されたこともある、フィギュアスケートの元有名選手です。

早い段階で、メンタルコーチがついていれば、

彼女の競技人生は、もっと別のものになっていたのにと、本当に残念です。

 

戦前のように、根性オンリーで戦うことは問題外ですが、

厳しい叱責を受けたこともないスポーツ選手が、

本番で、強いメンタルを発揮できるのかどうか、わたしは大いに疑問です。

コーチに叱責され、くやしさで涙を流し、反骨心をバネに己を高める。

その一連のプロセスが、選手が成長するために、必要なのではないか。

わたしには、

現代日本の「やさしさ」が、ゆとり教育とダブって見えるのです。

 

「昭和ですが、何か?」

 

本番で実力が出せないのも、実力のうち、といいます。

ことスポーツや勝負ごとについては、

屈辱や反骨心といった、泥臭い精神力が必要だと思うのです。

 

大坂選手のコーチも、ときには強い調子で叱責したと思いますよ。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。