さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

起業とか資格とか。趣味や思い出話など いろいろランダムに

サイン盗み

よしをです。

 

 

選抜高校野球が終わりましたが、

プレーの外で、今回注目されたのは、サイン盗み問題でした。

3月28日の星稜対習志野戦で、

試合後に星稜の林監督が、サイン盗みがあったと訴えたのです。

林監督は、試合後に習志野の控室に出向いて、

相手監督に直接抗議しています。

審判や高野連は、サイン盗みはなかったと結論づけており、

この騒動の後、林監督が謝罪するという、

なんとも不思議な結末になりました。

 

高野連の判断はさておき、

サイン盗みがあったかどうかは、星稜の監督が知ることでしょう。

過去には、2013年の夏の大会で、花巻東のランナーが、

キャッチャーの構える位置をバッターに合図したとして、

球審に注意を受けたケースがありました。

このほかに、今選抜大会では、横浜高校もサイン盗みの疑いで、

審判から指導があったなど、

実は、高校野球界では、かなり、

サイン盗みの汚染が蔓延している実態があるようです。

 

サイン盗みは、おもにランナーが二塁に出た際、

キャッチャーのサイン(球種、コースなど)を、

たとえば、カーブならヘルメットを触るなどの合図をして、

バッターに伝えるなどの方法がとられます。

 

高野連では、大会規則で、サイン盗みが禁止されています。

また、高校野球のみならず、日本のプロ野球

メジャーリーグや、あらゆる国際大会でも、

同じく、サイン盗みは禁止事項に指定されています。

 

球種やコースがわかっていれば、打ちやすいのは事実です。

しかし、サイン盗みに慣れてしまうと、

サインを盗むことができた試合では、打てても、

わからない日は、からきし打てないという状態になります。

報徳学園夏の甲子園を制し、

近鉄など、プロ野球でも活躍した、金村義明氏によれば、

かれがプロ入りしたころに、横行していたサイン盗みの方法には、

たとえば、外野席に、一組の男女に黒と赤のTシャツを着せて、

それぞれが座ったり立ったりしてサインを伝えたりするパターンがあり、

サイン盗み以外にも、

ボールを冷やして、飛ばないようにするなどの不正が、

おこなわれていたそうです。

 

そもそも、サイン盗みが、なぜいけないのでしょうか。

まず、考えられるのは、野球のレベルが下がるということです。

前述のように、サイン盗みがなければ打てない選手が増えてしまいます。

とくに、高校野球は、学校の部活であり、教育の一部ですから、

学生スポーツの技能向上という点からしても、

上達を阻害するインチキ行為が禁止されるのは、当然のことでしょう。

 

もうひとつの理由は、野球がつまらなくなるということです。

サイン盗みの横行によって、サインが複雑になり、

試合時間が長くなってしまうのです。

かつて、プロ野球では、サインの複雑化がすすみ、

投手と捕手が、グラブに乱数表をつけてサイン交換することもありました。

一球投げるたびに、投球間隔が長くなり、

試合時間が長くなってしまうため、乱数表は、やがて禁止になりましたが、

このように、野球のプレーとは関係のないところで、

時間を費やすことになるのは、まことにつまらないものです。

また、ピッチャーの投げる球が、事前にわかってしまっていては、

一球ごとに手に汗を握る、真剣勝負の醍醐味が、

そがれてしまう結果にもなりかねません。

 

プロスポーツの世界に、ダーティな一面があるのは予想の範囲ですが、

高校野球でも、プロ化がすすんでいるという証左なのでしょう。

この問題については、またあらためてお伝えしたいと思います。

 

 

 今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。