個人資産
よしをです。
誰しも、老後の不安から、お金は必要なものだと考えています。
その個人資産のほとんどが預貯金です。
個人金融資産は1800兆円あり、
その50%近くが、銀行の預貯金だといわれています。
(2018年3月時点 日銀調べ)
銀行金利は、ほとんど0%同然ですから、
ほとんど富を生むこともなく、ただ眠っているだけの状態です。
高齢者は、老後が不安で、せっせと預貯金に励む。
現役は、安全確実と、やはり預貯金を増やすことに注力しています。
以前、麻生太郎氏は、老人の預貯金に関して、
「いったい何歳まで生きるつもりかね?」と、発言しています。
そのときは、随分批判を受けたようにも記憶していますが、
わたしも、実際その通りだと思っています。
お金は使わなければ、ただの紙や、通帳の数字にすぎない、
というのは理屈ではわかってはいるものの、
このような、「お金を使えない」、保守的な考えが、
結局、自分自身を追い詰めることになっているのです。
結局は、家計の現金や、預貯金が積み上がっただけで、
国の借金が、家計にそのまま収まるというだけの状態になっています。
現金や預貯金をふんだんに保有しているのは、
60歳以上がほとんどです。
40代までの働き世代は、
住宅ローンや子育て費用で、あまり余裕がありません。
これからは、シニア世代が、
いかにお金を使うかが、ポイントになってくるのでしょう。
落語に、「黄金餅」という題目があります。
乞食坊主の西念(さいねん)が、せっせとため込んだ金を、
死に際になって、餅にくるんで、全部飲み込み、そのまま死んでしまう。
隣に住んでいた金兵衛という男が、それをみつけて、
焼き場で死骸を焼いたあと、金を盗む、というストーリーです。
消費は、心や生活を豊かにする、ということ、
お金とは、まさに豊かさのための道具に過ぎないという、
ごく当たり前のことを、わたしたちは、思いだしてみる必要がありそうです。
黄金餅では、後段、
金兵衛は、西念の金を元手に、餅屋をひらきます。
金を、ただ貯めこむのではなく、商売の元手にするあたり、
お金の生きた使い方として、正しいと思うのです。
(金を盗む行為自体は陰惨ですが…)。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。