外国人と言語
よしをです。
東南アジアの刑務所では、食事のメニューは選択制になっています。
特定の宗教信者に向けて、食事の気配りがされているのです。
そうしないと、暴動になってしまいます。
アメリカのような移民国家はもちろん、
最近では、イスラム系移民が増えた西欧でも、
刑務所や病院などでは、同じように食事の気配りがされています。
日本でも、増加するイスラム系観光客のための、
特別メニューを用意する飲食店も、ぼつぼつ増え始めているといいます。
ハラールというのだそうですが。
食事だけでなく、さまざまな風習をもつ外国人や移民に対して、
社会は、対応が求められます。
とくに、言葉の問題は重要です。
実質的な移民政策に舵をとった日本では、
日本語のわからない外国人に対して、どんな対策をしているのでしょうか。
わたしの町内にある、公立小学校では、
1クラスに2~3人の外国人児童がいると聞きました。
出身国もさまざまで、中国、韓国、フィリピン、ブラジルの出身児童がいます。
これは、わたしの住む町だけの現象ではなく、
全国の、普通の公立小学校が、多国籍状態になっているようです。
日本になじみ、言葉にも不自由がない児童もいますが、
外国語、それも英語以外の言葉でしか、
コミュニケーションがとれない子どもや、保護者もいます。
かれらとの接触の仕方について、学校では、頭を痛めているそうです。
少し前、大きな病院で精密検査をする機会があったのですが、
中東出身もしくはインド人の患者(2人)が、順番待ちをしていました。
お互い、よくわからない外国語で話をしていましたが、
医師とのコミュニケーションがとれるのか、
他人事ながら、心配になった記憶があります。
現在、日本国内の鉄道や公共施設においては、
英語のほかに、中国語、韓国語、ポルトガル語など、
4~5国言語の表記がされている場所がたくさんあります。
役所の案内板や、観光地、自治体指定のゴミ袋などにも、
数か国の言語で、さまざまな注意書きがされています。
ちなみに、中国語については、
2種類表記という徹底ぶりです。
このような、複数言語による説明や注意書きは、
外国人に対する、ホスピタリティ向上が目的ですが、
ある中国人(日本語は堪能です)からは、
「A市には中国語の注意書きがあるのに、なぜ、B市にはないのか」
という不満を聞いたことがあります。
日本国内の外国語表記には、ルールがなく、対応がバラバラなのです。
しかも、親切心で何か国語も並べて表記してあるのでしょうが、
その分、伝える情報も薄くなりますし、
正直いって、日本語がわかる人間としては、表示がすごく見づらいです。
相当優秀な、多言語の翻訳機も、出てきていますので、
学校、役所、病院、その他の公共施設などには、
幅広く、それらの翻訳装置を普及させるべきと考えます。
その代わり、公共の場所における外国語表記については、
英語に統一して、煩雑な多言語表記を禁止してほしいと思います。
その方が、より多くの情報を、載せられるはずです。
ちなみに、今や多国籍国家となったフランスでは、
公共の場所でも、フランス語以外の表記は一切ありません。
有名な美術館などでも、フランス語以外の案内は一切ありません。
英語表記ぐらいしてもいいのにと、個人的には思いますが、
在住外国人や旅行者が混乱しないのは、
フランス国内では、
フランス表記しかないというルールが、広く認知されているからです。
日本においても、統一ルールの確立が待たれます。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。