さあ来い 卒サラ!          ~悔いのないセカンドライフを目指して~

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パラサイト中年

よしをです。

 

昨今、一生結婚しない人が増え、中高年の孤独死も珍しくなくなりました。

親と同居している独身者のことを、 パラサイトシングルといいますが、

その高齢化が、社会問題になりつつあります。

 

親の介護や子ども本人の病気など、

親子の同居が必要なケースもあるでしょうが、

元々、父親が、正社員のサラリーマンで、持ち家があるなど、

経済的に余裕がある家庭で、パラサイトを生むケースも多いです。

そのような一般的な家庭において、親が現役世代であるうちは、

息子や娘を扶養することに、抵抗はなかったと思います。

 

なぜなら、20代や30代のうちに、子どもたちは独立し、

自分の家庭を築いてくれるという期待があったからです。

ところが、子どもは、30代どころか、40歳になっても、50歳になっても、

独立しないまま、親と同居するままの状態に留まってしまう。

いわゆる、中高年パラサイトシングルになってしまうと、

もう、後戻りができなくなってしまいます。

 

総務省の調べでは、

1980年代には、40万人だったパラサイトシングルは、

2016年には、50万人程度へと推移しています。

人数自体は、それほど増加していないのですが、

さらに分析すると、1990年代のパラサイトシングルのうち、

20万人程度が、年齢があがっても、パラサイトを続けているという、

深刻な実態があります。

 

中高年パラサイトシングルを生んだ原因のひとつは、

1990年代の就職氷河期です。

就職難に加え、この頃から、非正規社員が増え、

無収入や低収入により、結婚できない若者が増えてきたことが、

パラサイトの増加に拍車をかけました。

 

かれらは現在、50歳前後になっています。

親も70~80歳代になり、子どもが働いてくれればともかく、

ニートであれば、一家の生活は親の年金頼りになり、

生活保護を受けている家庭も、増えているのだそうです。

 

子どもが、中高年パラサイトになってしまうことについては、

もちろん、本人の自己責任であることは疑いありませんが、

パラサイトを生み出す環境をつくってしまった親にも、

責任の一端があると考えています。

繰り返しになりますが、親の介護や子ども本人の健康状態など、

親との同居が避けられないケースもあるでしょう。

そういう境遇の方には、お気の毒に思いますが、

多くの場合、そうならないように回避する道があったはずなのです。

 

親にしてみても、自身が若い頃ならともかく、いずれ歳をとれば、

病気になる可能性や、生活のために、年金に頼らざるを得ないことが、

わかっていたはずなのです。

そこに、仕事をしていないとか、独立心を欠いている子どもを、

抱えることの経済的リスクや、健康リスクを想像して、

もっと若い頃に、子どもと向き合い、

子どもの将来について、結論を出すべきだったのです。

いずれ、自分たちが死ねば、

子どもがどうなるかなど、少し考えればわかるはずなのに、

現実から目を背けていたため、このような結果を招いたのです。

 

親は子どもの独立を、子どものためにも、自分自身のためにも、

子どもが若い頃から、支援しなければなりません。

今さら、覆水盆に返らずですが、

親離れしない子ども、子離れできない親、双方に問題があります。

自業自得といえば、厳しすぎる言い方になりますが、実に愚かなことです。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。