未婚時代の理由を考えてみる
よしをです。
国政調査が始まったのは1920年(大正9年)のことですが、
以後、生涯未婚率は1990年まで、一貫して5%以下で推移しています。
この高い婚姻率を背景に、明治初期に3000万人台だった日本の人口は、
1967年には、1億人を突破しました。
明治民法により、近代日本の婚姻制度が確立しました。
江戸時代まで、庶民(農民や町民)のほとんどの夫婦は共働きでした。
また、夫婦別財であり、夫といえども、
妻の財産を勝手に売ることはできませんでした。
明治以前の夫婦の形は、現在から想像する姿と大きく異なり、
男女対等で、経済的にも自立したパートナーだったといえます。
しかし、明治民法により、庶民の結婚も、家父長制度が基本になり、
妻の経済的自立や自由が奪われることになりました。
夫は外で仕事、妻は家事や育児という、夫婦の分担制も確立しました。
女性にとって、結婚とは、すなわち就職であり、
結婚しないという選択はありませんでした。
確実に若い男女を結婚させる、お見合いというシステムが確立していきました。
時代とともに、お見合い結婚する男女は少なくなっていき、
恋愛結婚のカップルが増えていきました。
恋愛による成婚数がお見合い結婚を上回ったのは、1960年代後半です。
そして、生涯未婚率が増え始めたのが1990年代になってからなのです。
これには、どんな意味があるのでしょうか?
生涯未婚率とは、50歳までに結婚したことがない人のデータです。
1965年に25歳だった人が、50歳になるのが、1990年ですから、
つまり、恋愛結婚率が、お見合い結婚率を上回ったころから、
生涯未婚率が上昇を始めたということになるのです。
会社の独身者と話をしていると、
出会いの場が少ないことを嘆く声が聞こえてきます。
最近は、職場結婚も少なくなっているといわれています。
格差社会がすすみ、結婚するためのお金がないといった経済問題も、
未婚率上昇の原因として、取りざたされていますが、
わたしは、必ずしも、そうは考えていません。
以前にもお伝えしていますが、ひとりで生活するよりも、
二人で生活するほうが、暮らしは確実に楽になるはずです。
最近では、大手の結婚紹介企業や、
お見合いに代わる、マッチングサイトが出てきていますが、
出会いをつかむのは簡単なことではなく、
本人の前向きの努力や、お金がかかる時代になりました。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうござまいます。