大手マスコミの悪しき権力
よしをです。
毎年、イギリス・オックスフォード大学のシンクタンクが、
デジタル・ニュースリポートという調査報告書を、発表しています。
この調査は、37か国の国と地域の、
デジタルニュースの利用状況を調査し、分析しているもので、
各国の大手報道機関の信用度を、ランキング形式で発表しています。
これによると、2019年の日本の報道機関(新聞・テレビ局)は、
信頼性が高い順から、NHK、日経新聞、日本テレビ、TBS、読売新聞、
テレビ朝日、産経新聞、フジテレビ、毎日新聞、朝日新聞となっています。
朝日新聞は、マス媒体のうち、もっとも信頼性が低いという評価で、
2018年に続く、2年連続の不名誉な結果となりました。
この調査は、マスコミの信頼度について、さらに詳しく分析しているのですが、
注目したいのは、マスコミにおける、
「権力の監視」という役割に関する意識調査です。
西欧では、マスコミ側も、市民側も、おおむね50%未満という結果ですが、
日本の調査結果は異彩を放っています。
この調査では、なんと日本国内のジャーナリストの90%が、
ジャーナリズムの役割として、権力の監視が重要であると回答していますが、
同じように認識している日本の市民は、17%程度しかいないのです。
マスコミと市民との認識のズレが、これほど大きいことに驚きます。
わたしは、日本人が、政治の正義、不正義に関して鈍感であるとか、
正しい政治をおこなうことに関して、
常識的な問題意識をもち合わせていないとは考えていません。
大手マスコミの報道が、政権批判に終始しているのは、
かれらが権力の監視をおこなった結果なのではなく、
権力に対する生理的な拒否感や、権力=悪という固定観念のもと、
恣意的にあら捜しをし、瑕疵を誇大にアピールしているからではないかと、
多くの市民が、疑っているということなのです。
それでは、為政者がよい政治をおこなったときに、
マスコミが素直に称賛した例が、これまで、あったのだろうかという、
意地悪い反論もできるというものです。
わたしが考えるに、日本の市民は、マスコミに対して、
物事を恣意的に演出して伝えてほしいと思っているのではなく、
事実を、ありのまま正確に、伝えてほしいと考えているのです。
最近、なにかと話題になっている、東京新聞の某女性記者を、
ポジティブに評価する市民は少ないでしょう。
マスコミが、為政者や政府に対して、
悪意ある構成をして、貶め続けることによって、
まっとうな市民は、どんどん離れていきます。
これが、文字離れ以上に、
新聞離れや視聴率の低下を、さらに加速させるということに、
かれらは永遠に、気がつかないのでしょう。
今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。