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韓国のおそまつな文化財保護

よしをです。

 

韓国語の表記文字ハングルを解説した、

訓民正音解例本」という本が、国宝70号に指定されています。

この本は、1940年代に安東で発見され、「安東本」と呼ばれています。

その後、2008年になって、安東本と同じ版木で刷られた「常駐本」が、

慶尚北道常駐で発見されました。

 

同年、尚州市で、あらたに、別系統の解例本が発見されました。

この「尚州本」は、安東本よりも保存状態がよく、

安東本には記載のない、15世紀当時の研究者のコメントがあるということで、

国宝級の価値があるといわれています。

 

発見者は、ぺ・イッキという古書コレクターで、

この本を自宅の蒐集品のなかから、見つけたということでした。

政府機関が調査したところ、本物のハングル解説本に間違いなく、

文化財としての価値は、

1兆ウォン(約1000億円)という鑑定結果が出て、

韓国国内で、大きなニュースになりました。

 

ところが、古物商のチョという人物が現れ、

「あの本は、うちから盗まれたものだ」と言い出したのです。

裁判がおこなわれ、ぺ氏は窃盗罪により、

懲役10年の実刑判決を受けて、即日収監されてしまいました。

 

窃盗罪で懲役10年とか、即日収監というのは、どうかと思いますが、

ぺ氏は上告し、その後、無罪判決を得て釈放されます。

ところが、収監中に、チョ氏の所有権が認められてしまい、

なおかつ、チョ氏は、本の所有権を国に寄贈してしまいました。

 

窃盗罪による懲役10年や、無罪判決が出たのに、所有権が移動するなど、

韓国の司法は、相変わらずの無法ぶりですが、

わたしは、この裁判は、韓国政府が文化財を窃取するために、

仕組んだ罠だったと考えています。

想像するに、韓国政府とチョ氏との間で裏取引があり、

おそらく、寄贈ではなく、

チョ氏が、本を国に売り渡したということだと思うのです。

 

ぺ氏は、釈放後に反訴しましたが認められず、

所有権は現在も、韓国政府にあります。

しかし、文化財庁が、何度か押収しようとしていますが、

ぺ氏は、本をどこかに隠していて、所在がわからないといいます。

これまで、韓国文化財庁とぺ氏との交渉は、

50回以上もおこなわれているそうですが、話がまとまりません。

ぺ氏は、「鑑定額の10%(1000億ウォン=100億円)で引き渡す」

と語っています。

一体、なにをやっているのかという話ですが、その事情を想像するに、

韓国政府が買い取るにしても、すでに代金はチョ氏に支払い済みで、

これ以上は、金は出せないということなのでしょう。

 

対馬の観音寺から盗難された菩薩像しかり、

とんでもない裁判をおこなって、国家が文化財を収奪するという手口は、

日本に対してだけではないようです。

 

なお、この訓民正音解例本 尚州本は、出所が怪しく、

贋物の疑いがあることを、付け加えておきたいと思います。

わたしが懇意にしている、著名な李朝専門の骨董商は、

戦前の大坂で偽造された可能性を、示唆してくれました。

尚州本自体を見たことはないが、

似たようなニセモノは、日本国内にたくさん存在するということです。

 

はっきりいって、韓国には、古い書籍を分析する能力がありません。

また、15世紀の研究者の解説についても、

それが漢字で書かれていれば、解析できる研究者はいません。

現代の研究者のほとんどは、漢字が読めないのです。

 

この国の文化に対する未開ぶりを表しています。

 

 

今回も、このブログを読んでいただき、ありがとうございます。